表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

異世界チートが配られなかったので、図書館で無限の知を盗むことにした

作者: 霧音


「……え? スキル、もらえないってどういう……?」


 白い空間、目の前にはやたら爽やかな顔の神様が困ったように頭をかいている。


 「いやぁ、手違いでね。魂の処理ミスしちゃって。で、スキルが付与されてないみたいなんだ」


 「……は?」


 状況がわからない。というか、普通そういうの確認してから送り出さない!?


 「まぁ、がんばってね!」


 「ちょ、ま——っ」


 言い終える前に、俺の意識は闇に包まれた。



 気づけば、俺は王都の裏通りにいた。装備も金もスキルも無し。

 食うにも困り、拾われたのが……


「君、働き口を探しているのかい? この図書館でなら寝泊まりもできるよ」


 ――朽ちかけた、ボロ図書館だった。



 最初は掃除と本の整理だけだった。

 けれど、ある日、地下へ続く隠し階段を見つける。


 その先にあったのは、無数の本が漂う空間だった。

 空間魔法で拡張された“書の迷宮”――かつて神が知識を封じた場所。


「これは……魔術書? いや、構造式もある……これ、スキルの理論じゃないか?」


 スキルは才能じゃない。

 構造と理論を理解すれば、再現可能な“術式”だった。


 そして俺は、“読むだけ”でスキルを会得する異常者だったのだ。



 その日から、昼は図書館員、夜は知識の盗人。

 俺は書を喰らい、世界を喰らう。


 魔法、剣術、錬金、召喚、空間操作……

 読み、記録し、再現し、圧倒する。


「スキルが欲しい? ならまず、読むことだな」


 気づけば、世界最強の魔王でさえも俺を恐れるようになっていた——。


【終わり】

異世界定食屋『星降る夜』が順位入りしました✨


誠にありがとうございます!

今後もよろしくお願いします



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ