第二話
「お!おかえり!」
「ただいま…」
「どした?そんな疲れたような顔して?」
「いや実はさ…」
俺は先ほどのことを愁に話した。
俺と飯を食ってるこいつは九条愁。
愁は俺が小学校の時からの仲で親友である。
「そうか…ついにお前が女の子と喋れるようになるとは…」
「お前は俺のおかんか!」
「まぁ冗談はさておき良かったよ!お前が女子と喋れる機会があって!中学の時はマジでやばかったからな」
「あんときはやばかったな…ホント感謝してるよ」
「親友を守るのは当然だろ!」
さすが愁。本といい親友を持ったもんだ。
などと話をしていた時、勢いよく扉が開く。
「たのもー!」
一人の女子と後ろに木下さんがいた。
皆何事かとそちらを見る。
その子は教室全体に聞こえるようデカい声で
「さっき購買に行った男子はいるかー?」
と聞いてきた。
クラスにいる何人かが手を挙げる。一応自分も挙げた。
何かあったのか?と思ってると、木下さんが僕の方を見て指をさす。
「お!いた!おーいそこの君!」
と言いながらずかずかと僕の方へやってくる。
過去のトラウマからか、椅子を少し後ろに引いて逃げようとした。
すると愁が、
「すまん。ちょっとした事情があって女子が苦手なんだ。話なら俺が聞こう。」
「ん?そうなのか?すまんな!でも話があるの私じゃなくてこの子なんよ。」
と言うと、ちょこちょこと後ろからついてきた木下さんが現れる。
ちょっと申し訳なさそうに、紙を愁に渡す。
「これを海斗に渡せばいいの?」
こくこくと頷く。
紙が俺に渡り、開くと
『ありがとう!』
と書かれていた。
ぺこぺこと俺の方に向かってお辞儀をする。
「気にしないで。俺も良かれと思ってやったんだしさ。」
すると、連れの女子が
「いや~いきなりすまんな!優香がどうしてもって言うから探しに来たんだ!これ以上迷惑にならないよう私は退散するわ!じゃ!」
そういうとそそくさと退散していった。
なんか元気な奴だったな…
木下さんは俺と教室の扉を交互にちらちらとみている。
「お礼ありがとな。まぁ…木下さんならそこまで苦手意識持ってないからまたなんかあったら頼ってよ。」
ぺこぺことお礼をすると、木下さんはあの子を追って出ていった。




