プロローグ
学生の朝は早い。
昨日も徹夜でゲームのイベント周回をしていたが、気づいたら朝になっていた。
仕方なく寝ようとしたが、親にたたき起こされ寝不足で登校した。
「はぁ…何が楽しくて毎回朝早くから登校しなきゃならないんだ…」
俺は、そう思いながらあくびをして教室のドアを開ける。
「おう海斗!おはよう!」
ドアを開けると、親友の愁がいた。
「よう愁。相変わらず朝から元気だな…」
「今日もどうせ徹夜でゲームしてたんだろ?早く寝ろよ~」
「善処しとくよ。」
「今日も一緒に飯食おうぜ!」
「了解。後で購買で飯買ってくるよ。」
毎朝の親友とのやり取りを交わして自分の席に座る。
そして隣の席の女子にも声をかける。
「おはよう。木下さん。」
窓の外をぼーっと眺めていた彼女は、くるりとこちらに向きを変えた。
彼女は無表情でこちらをジーっと見ていた。
そして、彼女は机に置いてあるスケッチブックを取った。
スケッチブックを顔に重ねて、
『٩(*ˊ︶`*)۶おはよ〜♬』
と俺に向けてきた。
「あはは…木下さんの絵文字毎回かわいいね。」
すると紙をぺらっとめくって、
『ありがとう•͙‧⁺o(⁎˃ᴗ˂⁎)o⁺‧•͙‧⁺』
と返してきた。
おぉ準備がいいな。まるで未来を読んでるかのようだ…
木下さんは、感情表現が苦手らしい。
一見もの凄く考えてるように見えるが、本人曰くがちがちに緊張して固まってるらしい。
だからいつもスケッチブックがないと感情表現はおろか、喋れないらしい。
でも女子が苦手な俺には喋らないのはありがたい。
そもそも女子が苦手な俺がなんで女子に挨拶をしてるかって?
それは次回話そう。




