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第17話 青域吐域(あおいきといき)

追加したイベントでかなり悩みまくってスランプに陥って…

一旦保留にしようとおもいまして…

うまいこと繋げるんで、先へ進みましょうかw

 研究室に着くと、白衣を着た人が出てきた。


「それじゃあ順番に中に入って」


 アッシュくんが一番に入っていく。


 かなり大変な検査とは聞いているけども何をするんだっけ?

 質問されて、血を採って……体力測定だったな。


「次の方どうぞ」



 どんどんと呼ばれていき、僕も順番がきた。

 中に通されると、まだ前の生徒が問診を受けていたので僕はそれを盗み聞きした。


「ハイ次、『鮫島さめじま牙威がい』くんね。魔法はいつから使えるようになった?」


「えー、小学六年です」


 そんな頃から使えるのか……。

 あ、でも僕の火はもっと早かったか。


「使える属性は……«土»と«水»で合ってる?」


「え、そうです! なんでわかるんですか?」


「【アナライズ】だよ。研究員はみんな使える。ま、どこまで読めるかはレベル次第なんだけどね」


 まわりの研究員たちは咳払いをしたり焦ったりしているのがわかる。

 大人になっても完璧に魔法を使いこなすのは難しいってことなのかな。


「じゃあ、過去に炎獣を倒したことは?」


「えと、メラビットを2匹……いや、あの時も俺が倒したから……3匹かな」


「おー、なるほどね。じゃあ魔法学概論入門書を読んだことはある?」


「へへ……それは親に読め読め言われて中一の夏休みに読破しました」


「ふむふむ、じゃあ大丈夫だね。はい、左に進んで採血してねー」


 なるほど、そんな感じに聞かれるのね。

 今の感じだと……もしかしたら小学とか中学の時に色々魔法についての知識とか入れておくのが基本なんじゃないか?

 僕はまだここに来てから3か月くらいしか経ってないから、そういった魔法については全然知らないんだよな……大丈夫かな。


「はい、次の方」


 僕は目の前の椅子に座ると、すぐさま研究員が口を開いた。


「あー。君……魔力ないね。今までに攻撃魔法に当たったこと、魔法陣に触れたこと、魔法学概論入門書をみたことはないね?」


 研究員は断定的にそう聞いてきた。

 まあ確かにないんだけども……。


「はい……。全部ないです……」


「高校に入るまで魔法概論見たことないのか。腕っぷしも知れて……まぁそれはいいや。じゃあ炎獣を倒したことなんてないね?」


「はい……。あ、でもバーニングメラウルフからは逃げたことあります」


「あっはっはw 逃げたことをそんなに誇られてもねぇ」


 別の研究員も笑い出した。


「あっはっはw BMWから逃げるなんて――え? BMW?」


「あっは……? まさかそんなわけ……。あれじゃない? ライトドッグの間違いじゃ?」


「そうだよな、似てるからな」


「――まぁいいや。とりあえず採血するから左に」


 なんかめちゃくちゃ馬鹿にされた感じがするけど仕方ないか。

 実際、僕は炎獣を倒したことはないんだし……。


 しかし、魔法が使えない人に対して皆、どこか軽蔑した感じがあるのは薄々感じていた。

 今年の一年には僕以外にも数名、無魔がいるらしいけど……。



 僕は左へ進んで採血を待った。

 待ってる間に昨日渡されていた用紙を見る。


(採血検査で調べられる特種特性・・・四属性の魔法力・適正量・耐性・練度・反応・感知・色・回路・式・配列・マジカルラベル・マジックジャイロ・内在量・魔力鼓動・構成・砲身型番)


(体力測定で調べられる一般特性・・・魔法力・練度・反射・入出力反応・色・刻印・式・配列・平均魔法火力・内在量・魔法火力最小~最大・必要酸素量・基礎体力)


 炎天化の中心点に一番近い学校だから力の入れようが他の魔武学と一味違う……って言ってたよな。


 しかし検査項目がかなり多いな……。

 これを調べて僕はどうなる……?

 余計学校に居づらくなるんじゃないか……。

 しかも採血って……血取るんだよな……痛いかな……。


「はい、皇焔くん」


 もう呼ばれてしまった。

 だが今まで前の人の悲鳴は聞こえてはいなかった。

 痛くないんだろうか。


「指を出してください。ちょっとチクっとしますね」


 え、腕じゃないんだ。

 イテ……。


「はい終わりです。体力測定は出て右の部屋でお願いします」


 あれ、あんな少量の血でいいのか。

 まるで婆ちゃんがやってた血糖検査だな。

 そんなんであの項目大半が測れるなんてある意味ほんとハイテクだな……。



 僕は右の部屋へ進んだ。



 なんだ、ココ……まるでバッティングセンター……。


「では10人集まりましたので始めていきます。最初に属性がランダムで変化する魔法球を打ち返してもらいます。バットは3回まで振れます。空振りならそこで終了ですので頑張ってください」


「よし、俺からだな。中学ん時は野球部だったから飛ばすぜぇ!」


 意気込んで出てきた男子生徒の体格はがっしりしている。

 野球をやってたらやっぱりそれだけ強いんだろうか。


 投手役の研究員は魔法を放つ。魔法球は野球ボールほどの大きさで燃えていた。

 ボールがバットに当たった瞬間、球は消えてしまった……。


「どーだ、消し飛ばしてやったぜ!」


「佐々木佐紀くん。1球目失敗」


「え、なんで!」


「はい、2投目」


 属性を合わせるって……なんだそれ……魔力ない人どうすんの……。

 2球目は水の玉のような青いボールになっている。


カキン


「今度は飛んだぞ!」


「佐々木くん。2球目52点」


「え、なんで!」


「……ちゃんと説明を読んできてないですね? 配られたプリント見てきてください。評価は飛距離じゃなくて反射速度と精度です。放たれた魔法球に属性の対応が出来ているか。その反射調整・反射速度、属性対応を点数にしているだけです。このバッティングエリアだって野球部のを借りて行っているだけですから。別にフォームだって野球みたいにバッティングじゃなくてもいいですし」


 なんかすごい面倒だな……。


 ここら辺はとにかくかなり細かい検査を行っていたので説明が難しいものが多い。


 とりあえず、身体測定やら適性検査をどうにか終えていった。

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