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生徒会な日々  作者: 双樹沙希
第一部 日常
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第1部 天使のプロローグ


コメディってよくわからん…

目の前に変な生き物がいた。

というか生き物かどうかも怪しい。

だって小さい少女が羽で飛んでるんですよ。

そんな生物、生物の教科書にも載っていないと思う。


「まず最初に断っておきますが…」


少女のような物体が俺に喋りかけてきた。


「これは夢です!!」


俺はどっ!!と転けたくなった。

だから実際に転けてはいないが、頭の中で俺は身体を地面に付していた。

だって第一声が「これは夢です!!」っておかしすぎだろ!!


「あの…意味が分からないんだけど…」


俺が平静を装って訊いてみる。


「ちなみに私は…」


「聞けよ!?」


俺の鋭いツッコミが炸裂する。

いつも生徒会で鍛えているからな。


「妖精です!!」


「何その設定!?」


作者もビックリな設定だよ!?


「妖精なんて出てきたらキーワードにファンタジーを追加しなきゃいけないだろ!!」


「大丈夫です。私はプロローグのみしか出てきませんから。多分」


「じゃあお前いらないんだな!?」


「神からのお告げがあります」


「シカト!?」


こいつはかなり手強かった。

俺の鋭いツッコミにも動揺しない。

まあ動揺する人がいるのかどうか疑問だけど。


「あなたには輝かしい未来はありません」


「俺の人生が否定されたよ!!」


「よって死んでも文句は言わないでください」


「え?まさか俺、殺されるのかよ!?」


そういって手に槍と思わしき物を装備し始めた。


「これも運命です!!ていっ!!」


そして俺の身体に槍を突き立てた。


ちくっ


「…」


「…」


ミニマムな自称妖精は持っている槍もミニマムだったのではっきりいって痛くない。

……それどころか少し痒いのが現状だった。

まあようするに俺は0ダメージを受けた!みたいな感じ。


「な、なかなかやりますね」


「いや、俺なにもしていないから」


「こ、今度こそは!!」


ちくっ


「…」


「…」


そうこうしてこの行為を三十回ほど繰り返した。

もちろん俺は痒みが増えただけで何も変わらなかった。


「ま、負けました…」


「勝手にな!!」


本気で落ち込んでしまっている相手につい鋭く返してしまった俺。

少しかわいそうに思える。いろいろな意味で。


「じゃあ俺帰るから。」


付き合いきれないのでさっさと帰ることにした。

ていうかどうやって帰るのかね。


「に、逃げるのですか!?」


自称妖精が叫ぶ。

しかし虚勢を張っているのが見え見えだった。

というかかわいい顔で凄んでも可愛らしいだけだった。


「俺もうすぐ目覚めるし」


「あ、そうですか」


こういう所は妙に律儀だった。

伊達に神に仕えてなどいないらしい。


「あの…名前は?」


「いやお前、俺の名前知らないのに命狙っていたのかよ!?」


「はい」


「〜〜〜〜〜〜〜!!!!わかった。」


ちなみに「〜〜〜〜〜〜〜!!!!」の部分はどう発音しているのだろう?

自分で言って凄いことだと呑気に思った。


「蛟刃カイだよ。」


こうして俺は夢から戻ってきた。

しかしどんな夢かは全く覚えていなかった。

ただ…身体中が痒かったのだけは強く印象に残った。

その後、何事もなく俺は学校に行く準備をした。



そして物語はこうして始まったのであった。



一応主人公がどんな奴だか知ってもらうためのプロローグです。

だから今後妖精を出す予定はありません。

まあ…気が変わることもありますが…





























気が変わったために妖精が登場することになりました。


しかも結構重要。

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