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桑の実をジャムにして…  作者: 花好 モピナ
第6章 梅雨終わり編
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17 朝倉の過去

あさくらは、母をにくんでいる。


母は毎日、朝から夜中まで寝る間惜しんで働いて

1人で、私の学費まで稼いでいる凄い人。


…素晴らしい人だよね本当に。


母のせいで、私の人生は全て変わってしまった。

9歳の頃、母は父と別れた。

そうしたら、周りに居た友達は私を避ける様になった。

その子達に何故、私を避けるの?と直接尋ねると


「だって…美弥乃みやのちゃんの親別れたんでしょ?」


「うちの親が別れたら嫌だし…。」


そう言って皆、苦笑いをして離れていった。


…何よ。意味わかんない。


親が離婚したから、友達が居なくなるなんて。


…親は親、私は私じゃない。


私の周りには、誰もよって来なくなり

クラスの隅っこで静かに過ごすようになった。


そんな中、私と同じ母子家庭の八重崎は

普通に友達に囲まれて過ごしていた。

それだけじゃなく


「朝倉さん、一緒に鬼ごっこしよう!」


「朝倉さん、何書いてるの?」


…など、可愛らしい笑顔で

休み時間になると、私に話しかけてきて

神経を逆撫さかなでしてきた。


…何よ、同情してるつもり?馬鹿にしないで。1人が良いのよ。


そう思い、話し掛けてくる八重崎に睨みつけてる内に

いつの日か、八重崎は話し掛けて来なくなった。


…きっと飽きたんだろう。清々(せいせい)するわ。


楽しそうに他人と笑う八重崎を見ていたら

何か寂しい気持ちになり、溜息を吐いた。



そんなある日、前田という女子が八重崎の事を嫌っていた。

理由は簡単。

クラスのモテ男、武川くんが

八重崎の事が好きだと言ったからだ。


…そんな簡単な理由で、人は直ぐ他人を憎む。


前田の嫉妬をうまく利用して、私は久しぶりに

1人じゃない充実した時間を過ごせた。

楽しかった。


ある日、その前田が駅前の駄菓子屋で

万引きをしている所を目撃した。

店長のお婆ちゃんに伝えようとすると


「お願い!何でもするから言わないで!!」


そう言って、八重崎をいじめていた時の顔とは

全く違う、切羽詰まった様子で私につかみかかってきた。

掴まれている所が痛いが、それよりも好奇心がまさった。


…何でもする…か。


「じゃあ、これからも八重崎を苛めよう?」


「え…。そんな事でいいの!?」


こうして私は初めて、人を脅せば

玩具みたいに操れる事を知ったのだ。



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