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桑の実をジャムにして…  作者: 花好 モピナ
第6章 梅雨終わり編
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★ 12 セェンパイ。

7月13日(金)


(わかった?もう貴方は私の玩具よ。)


朝倉先輩が、昨日言っていた事を思い出す。

パソコンに映し出されたのはけいが写った写真。


お弁当を食べながら、私は溜息を吐く。

これからどうすれば良いんだろう?


「…どうしたんだ?ケイ。」


目の前で食べていた紗百合が、心配そうに私に尋ねてきた。

私は何も言えずただ、首を振った。

紗百合は、そんな私を不審ふしんがっていた。

私は何も言えないまま、お弁当を食べた。



放課後の曇り空の下、やまざきは屋上で人を待っていた。

ドアが開き、朝倉がアホづらでやって来た。


「…なに?男じゃないの?女?」


「こんにちは先輩」


ベンチに座り、私は笑い話し掛けた。

朝倉は舌打ちを打ち、自慢の頭をいた。


「セェンパイ~。ケイに何かしてるでしょ?」


私は立ち上がり、朝倉のもとへ歩きながら言った。

朝倉は目を泳がせた。


「…何の事かな?」


「昨日からケイの様子が変だったし、弱味をにぎってたりしてないですよね?」


腕を組み目を真っ直ぐ見つめ…と言うか、ガンを飛ばす。

朝倉も負けずと睨み返してきた。


「していたとしたら…どうするの?」


「やめて下さい。見苦しいですよ?」


「はっ。見苦しいって良くわかんなぁい~。」


気持ち悪い反応に、私は苦笑いをする。

先輩と呼ぶ気力が薄れる。

年上だから仕方なく、そう呼んでいるけど。

溜息を吐き捨てながら、悪態あくたいをつく。


「……フラれたからって…。」


その言葉に朝倉が反応し、私に掴みかかった。


「うるさい!!」


「……!?」


胸ぐらを掴み、大声でえた。

女性とは思えないくらいの力で、体が持ち上がる。

それと共に首が締まり、空気が吸えない。

苦しい。


「私がフラれるなんて変だ!」


私は朝倉の手を、どうにかして放させそうと爪を立てる。

ギリギリと音を立てて、更に朝倉の手に力が入った気がした。


「…何よ…どこがいいのよ!あの女のどこよ!!」


…そろそろ意識が朦朧もうろうとしてきた。

どうしよう。もう無理かも…。


涙でゆがむ視界の中

唯、朝倉の恐ろしいほどいびつな瞳を

朦朧とした意識の中、私は見ている事しか出来なかった。


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