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桑の実をジャムにして…  作者: 花好 モピナ
第6章 梅雨終わり編
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7 不法侵入常習犯

雨が地面に叩き付けられて、音楽を奏でる。

雨音は、全部同じ様な音で同じでない。

微妙に違う音を楽しみながら、お茶の入ったコップを両手で持っていた。


夕方なのに暗い部屋の中で、アタシは静かにお茶を飲む。

あぁ、なんて美味しいのでしょう?

程よい甘味と苦味が口に広がる。

そしてお茶の香りが、美味しさを引き立たせている。


アタシがお茶を楽しんでいると、この部屋の主ソラ君が帰って来た様だ。

部屋のドアを開けて直ぐ、アタシの気配に気付き、溜息を吐いた。


「おい、何でお前がここに居る?

鍵を開けた覚えは無いのだが…。

また不法侵入したのか。

上野うえの…ケイのもう1つの人格。」


ソラ君は、いきなりの来客に驚いているようだった。

…まあ、そりゃぁそうだよね。

放課後自分しかいない時に、チャイムも鳴らさずに

家に入り、お茶をもらい、ソラ君の寝室でくつろいでるなんて

しかも全部勝手きょかなしに。常識的に変だもんね。

彼の気持ちを理解しながらも


「自分で開けたからに決まってるよ?ソラ君。」


アタシはそう言い、とぼけてみせた。

ソラ君は深い溜息を吐きながら、ベットの上に座る。

完全に、追い出す事を諦めている様子と見れる。


これが初めてと言う訳じゃないからね。

もぅ本当に、つまんない反応ぅ~。


まあ、いいや。

アタシには時間もない事だし、そろそろ本題に入ろうか。

空になったコップを机に置き、上目遣いでソラ君を見つめる。


ソラ君は、唾を飲み込みながら一瞬顔をしかめる。

その後、真顔をよそおった。

顔と耳が赤くなっているから、エロい事を考えたのだろうと直ぐに分かった。


…ソラ君は、この体も好きだからな。

ソラ君とは、一度もそんな事をした経験がないけど

きっと妄想では、何度もやった事が有るんじゃないかな?


はしたない事を想像しながら、あえて触れず


「ソラ君は何時も、どんな風に人を殺しているの~?」


何時も通り巫山戯ふざけた喋り方だが、真剣な顔で私はソラ君に尋ねる。

ソラ君は、殺している所を

私に見られた事に気付いた様だ。


顔から赤みが消え、白くなる。

…そして、頭を押さえながら

何かを諦めたように、ソラ君は深い溜息を吐きながら呟く。


「上野…ケイの体で捕まるなよ?」


私の目を、真っ直ぐ見て言った。


「…アタシを誰だと思ってんの?当たり前よ。」


そう言って私…白鷺洲さぎしま けいの別人格

上野うえの 友代ともよは、余裕そうな笑みを浮かべた。

上野うえの 友代ともよ

最終章の中で、説明される予定。

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