17 男子のくせに
ジャリ…
砂利を踏みしめる音に、私は気がつき
振り返しながら立ち上がる。
「誰だ!?」
自分の声が工場の中で反響する。
建物の影から、見覚えのある3人出てきた。
その中の1人、山本が私達の方にゆっくり歩きながら笑いかけた。
「…ケイちゃんに用がある。」
…怪しい。私の中のコイツ等の評価は物凄く低い。
第一印象はキモイだし、ケイに何かしようと企んでいるに違いない。
そう考え、私は数歩さがる。
「どうしたの?山本君」
逆にケイは、コイツ等を疑う事なく自分から歩み寄っていく。
私は手を掴み、止める。
中川はスマホを持ちながら、立ちすくしている。
この展開に、頭が付いてけない様だ。
私は内心、溜息を吐き捨てる。
男子のくせに…頼りない。
「ケイはそこに居て。」
「…え?」
「ケイに何の用?」
そう言って私は一歩前に出て、松本を睨み付ける。
すると、山本は不気味な笑みを浮かべ
「何って…ねぇ?」
そう言って。
佐々木と相原に目を合わせ、笑いあった。
私を馬鹿にしたような笑い方、仕草で。
それだけで、怒りで理性がぶっ飛んだ。
昔から、家族にお前は短気だなと言われてきたが
今改めて実感する。
私は山本の胸ぐらを掴み、拳を固く握り締めた。
冷めた瞳で私を見下ろす山本に
私は歯を食いしばり、思い切り拳を振り上げる。
…しかし
「えっ」
山本の顔にぶつける直前、私の体は軽く浮き上がった様に感じた。
どうやら、佐々木に捕ったようだ。
後ろから腕を捕まり、山田から体を離された。
何時もの調子なら、腕に噛み付いてやるのだが、そうはいかない。
「止めな。次動いたらケイちゃんを刺す。」
ケイの首元に、金属の様な物が押し当てられていた。
私は素直に、操り人形の様に、佐々木が動かすままに動く。
中川君は1人その場に座り込んでいた。
本当使えない奴だな!がっかりだ!!
そう中川に、心の中で罵倒しながら、佐々木にその場に座らされた。
僕は考えた末に、取り敢えず1つの作業を終わらせる事にした。
いっぺんに沢山の作業を終わらせるなんて、僕には無理だから。
僕は空気を読み、普通にスマホでメールをするのを我慢します。
僕は背中でスマホを隠すようにしながら、感覚で文字を打っていく。
まあ、宛先は相野谷くんだし、多少変でも大丈夫だろう。
「送信っと…。」




