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桑の実をジャムにして…  作者: 花好 モピナ
第5章 修学旅行編
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16 迷子

10分くらい前

僕は、ある提案を思いついた。


(そうだ、近道をしよう!!)


水族館の方向を聞いたら、お土産屋さんのお姉さんは

あっちを指差して説明をしていたから、多分あっち側だろう。

そう思い、僕は先頭に立って歩き続けたんだけど…。


辺りを見渡して僕はやっと気づいた。

迷子になっているという事を。

流石に、潰れた工場みたいな所に来たら気付くものだ。


僕は辺りを見渡しながら、お姉さんの指した方向を信じて

真っ直ぐ進むか、それとも浜辺があった方に引き返すかと

2つの選択にも迷っていた。



「あれ~?おかしいな~…。」


中川君は、辺りを見渡してから頭を傾けた。

途中までは人通りがあり、道を尋ねながら水族館に向かっていたのですが

何時の間にかけい達は、人通りが全くない所に来てしまいました。

ソラ君がいる浜辺を離れてから、歩いて30分くらいの所なのですが

どうしましょう。完全に迷子になってしまいました。



「おい、マジかよ…。」


まつざきはそう呟き、錆びた鉄で出来ている

もう使われていないであろう、工場の前に立ち尽くしていた。


やはり、中川を先頭に水族館に向かったのが間違いだった。

そう思い、私は頭を抱えながら、溜息を吐きながらその場に座り込む。

浜辺から歩き続けて、全然休んでいなかったから

疲れがドッと押しかけてきた。


「紗百合、中川君も大丈夫?」


そう言って、ケイは心配そうに私の瞳を覗き込んでいるけど

ケイもかなり疲れているようで、表情が固い。


「大丈夫。ケイも休んだら?」


「うん。」


「あ、そうだ!ソラ君に連絡しよう♪」


そんな中、中川はバックからスマホを取り出し

相野谷にメールを打ち始めた。



そらは、女子の目をあざむき、浜辺から抜け出すことに成功した。

俺は騒ぐ女子達を坂から見下ろしながら、鞄からスマホを取り出した。


皆は知っているだろうか?浮気アプリというものを。

位置情報確認機能、スマートフォン内のデータの取得

カメラや音声録音の遠隔操作などが、簡単に出来ちゃうものだ。

まあ、浮気アプリといっても結構種類あるので後で探してみるといい。


浮気の疑いがある人のスマホにインストールすることで

確認できるという恐ろしいものだ。

まあ、ケイの事を疑っていると言う訳じゃないが

ケイのスマホの中には、ちゃんとインストールしてある。

俺が勝手にやった事だが、俺はコレのおかげで

ケイがいる場所を特定する事ができた。


…どうやら迷子になったらしい。

水族館に行くと言いながら、何も無い所で止まっている。

どうせ、中川の後について行ったんだろう。


(あいつ、学校の中でも迷子になるしな…。)


そう考えながら、歩きながら向かっている途中。

中川から一通のメールが届いた。


『どうしよう、迷子になったんだけど(´-ω-`)』


うん。それは予想できた。

俺は、しょうがない奴だなと思い、笑いながら歩き続けた。


『さぎしまさんがぼくらもおそわれていぬとうしよう』


(?…いぬ?分かりにくいな…。)


恐らくスマホを見ないで打ったんだろう。

じゃなきゃ中川が、ここまで意味の分かりにくい文字を打つわけがない。

全部平仮名なんて、大学教授だとしても読むのは難しいだろう。


俺は溜息を吐きながら、分かりにくい文字達の集まりを

解読していく。

そして、書かれていた内容に、俺は目を見開き走り出した。


『白鷺洲さんが、僕等も襲われている。どうしよう?』


中川は、そう書いたつもりで

俺にメールを送ってきたんだと、思ったから。


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