13 海に水着にsunshine 前編
白い雲、青い空、白い砂浜に青い海。
海についに着きました!!
私が目を輝かせ燥ぐ姿を見て、ソラ君は優しく微笑む。
それに気づいて、心の制御が出来なかった事に、恥ずかしくて目をそらす。
「ケイ!着替えに行こうぜ」
「あ、うん!」
紗百合に腕を引かれながら、私は素直に付いて行く。
汗で脱ぎにくくなった服を、更衣室で脱ぎ、水着に着替える。
私が服を脱いでるうちに、紗百合は着替え終わった様子。
「ケイ~!外で待ってるね。」
「はーい直ぐ行くね」
私は服を畳んで鞄に服を詰めてから、ロッカーに鍵を掛け
紗百合達が待っている外へ出た。
更衣室の周りには、紗百合達の他に同じ学校の生徒達が群がっていた。
薄暗かった更衣室から出た瞬間、太陽の光の反射が目に入り
眩しくて目を細める。
「待ってたよ。じゃあ行こうか!」
そう言って紗百合は良い笑顔を浮かべた。
私もつられて頬が緩む。
「うん!」
私は皆のもとへ、走って行くのであった。
「ねぇ~。相野谷くん見なかったぁ?」
「へ?見てないけど…ところで、白鷺洲さん見掛けなかった?」
「え?見てないけどぉ…それより私の水着姿には何か言う事ないの?」
「へ?あぁ…可愛いね。」
「…。」
白い砂浜が、ケイの可愛さを、更に引き立てさせているのだと思う。
俺以外3人はビーチボールを打ち合っていた。
俺は正直言って、海には行きたくなかった。
訂正、海自体は好きだしケイとなら行きたいと思う。
ただし、2人っきりになれなきゃ別だ。
現在、ケイの周りには男子生徒が群がっていた。
何時もなら、直ぐに奴らを追い払うものだが
今回はそうもいかない。
何故なら、俺は今女子生徒達に追われてる。
そして見つかれば、最低10分も足止めされる事になるだろう。
俺は緩いサングラスをかけ直し、爪をかじる。
あぁ、不愉快だ。
自由に動けない事ほど、ストレスを感じる事は無いだろう。
オレに向かって、楽しそうに手を振るケイ。
あぁ、目の保養。
でも出来れば、俺と中川以外の男が全て消え去れば、最高なのに。
妄想で男達を消していたら、ケイが俺の方に戻ってきた。
汗か海水か分からないが濡れたケイは、やはり色っぽい。
日焼けでもしたのか顔が少し赤い。
「ソラ君、ジュース買いに行こ。」
「あぁ、いいよ…2人は?」
そう聞いて中川の方を見ると、ボールの打ち合いの真っ只中だった。
ビーチボールが異常な速さで飛び回っている。
中川が打ち出す変化球を、楽々と力強く打ち返す松崎。
松崎の方が、ボールの早さが優っているが
ボールを生き物のように、色んな方向に動かす中川の技術は驚くものだ。
中川と松崎は息を切らしながらも、互いにライバルを見るような、良い表情をしていた。
「紗百合、ボール遊びについては本気出すから、倒れちゃわないか心配。」
そう言ってケイは、子供を見るような優しい表情で肩をすくめた。
(中川も本気な奴には本気出すから、松崎とは気が合うのかもな。)
そう思い、俺は軽く息を吐いてから、苦笑いを浮かべる。
俺はサングラスを掛けたまま、その場で立ち上がった。




