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桑の実をジャムにして…  作者: 花好 モピナ
第5章 修学旅行編
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12 潜む影

消灯時間が過ぎ、電気がつかなくなった暗い部屋の中でも

3人は楽しそうに、まだ来ぬ明日の事を話していた。


「なぁ、で、明日はどうする?」


山本は枕の上から顔を上げて、2人に尋ねた。

昨日修学旅行が始まり、山本達は明日で最終日を迎える所だった。

しかも、今日のうちに行きたい所をまわりきってしまって、実はく当てがない。


「…集合時間まで時間があるし、どっかほっつき歩く?」


佐々木は眠そうに、アクビをしてからそう答えた。

それもそうだなと考え、佐々木の眠気が移り山本もアクビをする中


「俺は、彼女のケー番が欲しい…。」


「えっ?」


それに息を呑み山本と佐々木は顔を合わせる。

あまり顔に出さない相原が、暗闇の中でもわかるほど、目を光らせていた。


「…そうだな…。」


山本は、そう相槌を打ちながら体を動かす。

きっと携帯番号を手に入れる事は難しいだろう。

素直に聞いてみた所で、あの殺意が込められた2人組が邪魔しに来るのでは?


 そう考えながらも、山本達はどうしても彼女との繋がりが欲しかった。

彼女と関われば、少しは華やかな学校生活に変わるはずだと思ったからだ。

正直言って、むさくるしい日々を繰り返すのは嫌になった。

毛布から顔を出し、佐々木は顔を掻いた。


「なあ、ちょうど俺等暇だしさ、彼女が1人になるまで付いて行くってどうだ?」


佐々木の提案に、山本は目を輝かせる。

佐々木、お前たまにいい案出すよな!そう思いながら。


「賛成!…相原は?」


「凄くいい。それにしようぜ!!」


相原もそう思っていたらしく、いい笑顔を浮かべた。

もう部屋の隅まで見渡せるほど、暗闇になれた目をつむり

明日の事を思い浮かべて、彼等は眠るのであった。




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