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桑の実をジャムにして…  作者: 花好 モピナ
第5章 修学旅行編
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11 目は笑えない

急いで部屋の方へ向かう途中、話し声が聞こえ気になり目を向けると

ケイは楽しそうに、あの男子達と話していた。

まつざき達は走ってケイの方へ向かった。


ケイはそれに気付き嬉しそうに手を振っている。

私は心の中で、溜息を吐きながら手を振り返す。

隣にいる相野谷は真顔だが、ちゃんと手を振っている。

てか怖いんだけど。真顔で目の奥には嫉妬の渦が巻いてる気がする。


広い男になると言っていたが、相野谷コイツがそうなるのは

まだ先の事だろうと思うな。

まあ、私も文句言える事じゃないから、この事に関しては何も言わないけど。


そう考えながら、私達はケイの隣に並び

突然現れた私達に、戸惑いを隠せない様子の男達に向かって

 私は良く通る声を出す。心の中に、殺意を込めながら。


(私のケイに何ちょっかい出してんのよ)

「こんばんわ~。ケイの友達?私は松崎、ケイの親友よ。」


そう言って、私は作り笑いで私は自己紹介を始めた。

それに続いて、ピョンと跳ねながら中川君が自己紹介を始める。


「僕は中川だよ~♪何なに?

白鷺洲さんと仲いいみたいだね~良いな良いな~」

(うわぁ~イイなぁ~仲良しさんだね♪)


中川のKY感に少しイラっとした。しかし今は我慢。

大人になるのよ私。


 突然現れた3人組に、男達は表情が強ばっている。

彼らは「山本です」「佐々木です」「相原です」と、

昔CMで見た『余分○兄弟』みたいな感じに自己紹介をした。


「俺は相野谷(あいのや) 爽蘭そら…どうも。ケイがお世話になったみたいで。」

(俺のケイに手を出して…ただで済むと思うなよ?)



 相野谷は彼らを一人一人じっくり見ながら自己紹介をした。

もちろん無表情で。

絶対コイツも相手に殺意抱いてるわ。

山本君達は、おびええて体を震わせちゃっている。

ざまぁ見やがれ。

そう心の中でさげすみながら、私は口の橋を釣り上げた。



ささきは中川は別として、他2人から目をそらして体を震わせる。

あの2人マジで怖い。

目から呪いを掛けて来てるじゃないかと思うくらい

目を合わせただけで心臓が跳ね上がった。


目が笑っていない。さっきから殺気が痛いほど感じられる。

とくに男の方、確かアイノヤ?だっけ?

珍しい名前だ。てか偽名だったりして…漢字にしたら愛の矢?

…名前こそ変だが、本当に矢が飛んで来てるんじゃないかと

考えてしまうくらい、視線が痛い。


(なんで、あの女とこの男…殺気丸出しなの?)

「あ…いえ…。」


しかも顔が整っている、つまり美形だから

真顔になると、目が鋭くて更に恐ろしく、不気味にも感じる。


「じゃあ、そろそろ消灯時間だし帰ります。またねケイちゃん…ひっ…。」

(目が笑ってなくて怖いんだけど…。)


「じゃ…じゃあね~…。」


そう言って、俺等はその場を退散した。

 山本が言った通り、もう少しで消灯時間なので

ちょうど良かったかもしれない。

そう思い、俺等は震える体を両手で摩りながら部屋に戻ったのであった。

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