9 招かれざる客人
「ふぁ~…むにゃ…。」
僕は大きなアクビをし、トランプを持ちながらベットに寝転がる。
「眠いの?もう8時半だもんね」
白鷺洲さんは、クスクスと笑いながら、そう言った。
トランプを始めて早30分。
相野谷くんと松崎さんが部屋を出てからもう、それくらい経っていた。
「飽きちゃった…。2人じゃ、どっちがJoker持っているか直ぐ分かっちゃうね。」
(そろそろ帰ってきて良い頃だと思うけど…。)
そう考えていたら、丁度ドアがノックされた。
ホテルのドアは鍵がないと、外から部屋には入れない様になってる様で
毎年、鍵を部屋に置いたまま出たので、部屋に戻れなくなる生徒が居るとか。
そう先生が、迷惑そうに言っていたのを思い出す。
飛び跳ねながらベットから降り、急いでドアを開ける。
ドアの外に誰が居るか確認せずに、ドアを開けたから
もし外に殺人鬼が居たとしたら、真っ先に殺されちゃうね僕。
少し開けた瞬間、強い力で開けられたドア。
そして、堂々と入ってくる女子達…約14人。
「こんばんわ~!!お邪魔しま~す♪」
「ソラ君居る?」
「げっ、彼女居んじゃん。」
「ソラ君~遊びましょ~…あれ?」
「居ないのぉ~?」
僕達が驚いて固まっていると
1人の他クラスの女子が、僕を見て相野谷くん居るか尋ねてきた。
僕が大きく首を横に振ると、唇を突き出して残念そうな顔をする。
同じクラスの女子が、同じ事をケイちゃんに聞いている様だけど
僕と同じ反応に肩を落としてる様子。
そして、女子達は何事もなかった様に部屋を出て行った。
僕と白鷺洲さんは肩を震わせながら、その場に立ち尽くす事しか出来なかった。
集団を作った女子ほど怖い物はない。
僕等は嫌と言う程味わった事。
少し女子恐怖症になりかかった僕と白鷺洲さんは、半泣きで目を合わせる。
「…怖かったね。」
「…うん。怖かったね。」
廊下の方から足音が聞こえ、2人で体を震わせる。
僕は一刻も早く、この部屋を出たかった。
白鷺洲さんも同じ事を考えたらしく、半泣きのまま頷いた。
「白鷺洲さん、2人を探しに行こうか…。」
「うん…そうだね中川君。」
そうして、僕達は相野谷くん達を探す旅に出た。




