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桑の実をジャムにして…  作者: 花好 モピナ
第4章 ヤンデレ編
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17 なんか…気が楽だ

6月17日(日)


約束の時間になり

玄関から出ると、ケイは玄関の前で呼び鈴を鳴らす所だった。


「ごめん。待たせた?」


「ううん。今来た所だから…。」


待ち合わせのお決まりの言葉なのに、セリフが男女反対なのが嬉しくない。

次回は、待ち合わせより余裕を持って早く出よう。

そう考えて下唇を噛む。


俺は、今日も可愛いケイの手を握って歩き出す。

手に触れられただけで、俺はもうご機嫌。

自分でも目を細めて口元が緩むんだのが分かる。

その表情を見てケイも頬を赤らめ微笑んだ。


制服姿も良いけど休日の服装もいいな。

嬉しそうなケイの服をチラっと見る。

今日のケイの服装は、白いワンピースの上に、焦げ茶色の薄い春用のコート。

首には淡い黄色のスカーフを巻いていた。

白いワンピース凄く良いんだけど、足元寒くないのかなと

ケイに気づかれないように又、チラ見で確認。

…うん、寒そう。


昨日の服装は、ズボンを履いていたから余り気にしていなかったけど

スカート丈は膝上。

黒のニーハイソックスに、焦げ茶色のブーツを履いているのだが

歩くたび(なび)くスカートの下が、色々と気になるが

最近少し蒸し暑い日あるが、スカートはまだ寒いだろう。

女子のオシャレと言うのは大変なものなんだなと、改めて感じた。


今日は映画館だから暖かいだろうが、映画が終わってからは公園に行かないで

店内でほのぼのしよう。

さて、服装の事について考えていたら、いつの間にか目的地に着いていた訳で。

チケットを2人分買ってから、映画館のコンセッションに向かってすぐ

混んでいることに気付き、ケイは気を使った。


「ソラ君飲み物買ってきましょうか?」


ケイの申し出を、然りげ無く断り2人で並んだ。

中川ならともかく、彼女1人に買わせる訳には行かない。

そんな事したら、カッコ悪いからな。

あと、重いの持たす訳にはいかない。

これってプライドなのかな?


「何飲みたい?」


「う~ん。そうですね…このお茶が良いです。」


そう言ってケイは可愛らしい笑顔を見せていくれた。

 ドキッとして思わず俺は目をそらし、定員に注文する。

定員もニコニコと俺たちを待っててくれる中、2人で仲良く選んだ。

昨日までは、定員にさえ「何見てんだよ」と睨みつけていたのだが

見られている事くらいは、どうでもよくなった。


上映時間前、同じクラスの橋本達にあい、

少し話している最中、ケイにも話しかけやがったが。

それに俺は、我慢できた事に驚いた。

何時もなら俺が睨みつけて、橋本達が苦笑いで離れていくパターンなのに、

嫉妬はしたが殺意までは抱かなかった。

だから睨み付ける事さえしなかったし、それに橋本達も驚いていた。


(なんでだろう…何か楽だな。)


そう思い微笑む俺の横で、楽しそうに話しをしてるケイ達。

流石に、「映画終わったら皆でゲームセンターに行こう」と言い出した時は

ムカついて睨んだけど、冗談で終わった。

自分に自信がつくとここまで変わるのか。と思うくらい変化した心。


(人に殺意を抱かないというのはこんなにも楽なんだな)


恐らく、約9年間も忘れていた感覚。


(こんな感覚…何か良いな。)


そう思いながら、楽しげに笑みを浮かべていると


「今日のソラ君嬉しそうです」


そう言ってニコッと笑顔を浮かべるケイ。


(…あぁ。)


俺は何も言わず、ケイの頭を優しく撫でる。

ケイは嬉しそうに、少し跳ねるような歩き方をした。


(いい男にならなきゃな。)


ケイのためにも頑張ろう。

そう考えながら、俺はケイとのデートを楽しんだ。

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