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桑の実をジャムにして…  作者: 花好 モピナ
第4章 ヤンデレ編
40/241

1 闇

6月10日 日曜日

早朝、近辺(きんぺん)の山に散歩していたら飼い犬が吠え出し

穴を掘ったところ、2人の遺体が見つかったと言う。


6月12日 火曜日

近所の住民が、異臭がすると通報。駆け付けた警察が確認してみると

何日もたったのだろう状態の悪い遺体が発見された。


高校生3人が死体で発見された。

2人は眠らせた後、ロープなどで首を絞め殺害。

1人は刃物による刺殺だそうだ。

数日前からその3人組は捜索願が出されていた。

現在警察の方では、通報した近辺に住む男34歳が事件に関わったと

疑って、犯人を追っている。

…と、ニュースでは流れていたが


6月13日 水曜日 その日に

学校の方では、3人とも事故死とまとめて全校集会が開かれた。

学校からすると、殺害事件に巻き込まれたなんて不都合に決まっている。

生徒が「次は私かも知れない」とか「学校行きたくない」とか言い出したりするだろうし

保護者の方からするとそんな危ない学校には入試させたくないし

子供が心配で、転校させたくなるだろう。


だから先生方も必死に事実を隠している様だが

先生全員が、いつもと雰囲気が違うので

馬鹿や天然じゃなきゃ、只事じゃないとすぐ分かるだろう。



あの事件から

(そら)は理性を保つのが辛くなった。

もし、ケイを監禁していれば

あんな事件は起こらなかったし、起こせなかった。

完全には守れなかったと後悔し、己をめ続けている。


ケイと始めて出会った時。

微笑む彼女けいを見て、天使が現れたと思った。

そして今、やっと手に入れた。

大好きな彼女の為なら、何でも出来る。

彼女の笑顔を壊す物は、此の世から全て無くなればいい。

自分でさえも…。


しかし最近、心が揺らぐ。

嫌われてもいい。壊れてもいい。亡骸でもいい。

笑顔で無くとも、傍に居てくれれば良い。

そう思い始めた心は、俺を欲望の渦に

引きずり込もうとしている。


彼女を俺以外、誰の目にも触れぬ所に

閉じ込めてしまいたい。

そんな自分勝手な夢を、心の奥底に閉じ込めていた。


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