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桑の実をジャムにして…  作者: 花好 モピナ
第3章 殺人鬼誕生編
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★ 18 鬼ごっこ 中編

少しずつ距離が近づく中、(くしだ)は相野谷を凝視する。


(気が動転してて、肉弾戦を思いつかなかったが

よく考えたら相野谷より俺の方がデカイし、前に覗いて見たが体力テストでも上だ。

(かな)わない訳がない。力で上なら何とか成るだろな…。)


そう思い始めると、少しだけだが

心に余裕が出来(でき)ゆっくりと立ち上がる。

俺は思い切って、相野谷に向かって叫ぶ。


「お…おい!何で追い掛けてくんだよ。なぜ田中のスマホを持っている!?」


震える声を(おさ)えながら(たず)ねた。

相野谷は歩きながら


「なんだ…鬼ごっこはもう終わりか。つまんないな…。」


と言い溜息を吐いた。

距離が縮まってくる恐怖と焦りで吐きそうになりながらも

俺は更に大きな声で叫ぶように尋ねる。


「田中はどうしたんだ?苅部はお前が殺したのか??答えろよ!!」


「ん~これからどうしようかな…。」


大事な話をしていると言うのに、相野谷は話しどころか目さえ合わす事なく

質問にも何も答えず、歩き続ける。

まるで、俺の声など聞こえて無いかの様に…。

ついに俺は恐怖、焦り、怒りこの三つがピークに達し理性を失った。


衝動(しょうどう)()られるまま、相野谷に向かって走り出す。

その勢いに乗せて、(こぶし)を固く握り殴りかかる。

しかし、俺の拳は相野谷を傷付ける事が出来なかった。


渾身(こんしん)の力を込めた一撃は、片手で軽々と受け止められた。

その後、右手に激痛が走り悲鳴を上げ、地面に倒れ込む。


「ぐあぁぁぁぁっぁあ!!」


熱いような激痛と共に右手が赤く染まっていく。

相野谷の手には細長い包丁が握られていた。

冷めた目で俺を見下ろし相野谷は呟く。


「本当邪魔なんだよね…君達の様な害虫。」


そう言って相野谷は、倒れこんで(うずくま)っている俺の(えり)をつかみ

首に包丁を突き立てた。


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