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桑の実をジャムにして…  作者: 花好 モピナ
第2章  人格破壊編
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10 ロックしようぜ

横目でスマホを見る。

スマホには、田中からの通知が届いていた。


「ケイちゃんを見つけられるかな?」


そう言ってニヤケながら、くしだは科学室を出る。


どうせ、見つけられやしないだろう。


今頃、田中と苅部が彼女けいちゃん

校内から連れ出し終えてるはずだから。

彼女はもう学校には居ない。


相野谷コイツが探し、あせり狂う所を、見物するとしようか。)


そう思い、相野谷の方に振り返える。


次の瞬間、腹部ふくぶに焼ける様な痛みを覚えた。

俺の腹に見事、こぶしが食い込んでいた。

余りの痛みに、くの字に折れるように倒れ込む。


「かっ…は…?」

(…息が…でき…ない)


意識が朦朧もうろうとする中

最後の力を振り絞り、痛みの原因ににらみつける。

其処そこには、俺を見下ろすように相野谷アクマが立っていた。


「…ケータイ借りるよ?あと、オマエにも来てもらう。」


「相野…谷…テメェ何…を…ゲホッ…」


手ににぎられていたスマホを、相野谷は拾い、中を調べる。

ロックを掛けてないスマホは、素直に全てをさらけ出した。


(…何…を?ス…マホ?)


気が動転どうてんする…寒気もする。

別に酸欠という訳では無い。


確かに苦しいが、そんな事を感じるひま無いし。


ただ、相野谷の行動に理解できなかった。

探すのでは無く、何故俺のスマホの中を調べるのか?

しかも相野谷は、焦るどころか冷静だった。

彼女けいちゃんさらわれたというのに?


運動以外苦手な俺は、普段使わない頭をフル回転させる。

腹が熱い…。上手く呼吸が出来ない。集中出来ない。分からない。


「こんな計画を…ね…。」


相野谷は、スマホをみて苦笑した。


(…!)


俺はやっと気が付いた。

相野谷が、スマホをみた理由を。


そして、田中によく「ロックを掛けろ」と言われてた意味を。

最悪な形で、やっと理解出来たのだ。


(会話の内容を知られてしまう!!?)


うでを上げスマホを掴もうとする。

しかし、腕はなまりのように重く、上手く動かない。


「かえ…せ…」


最後の力をしぼった声は、むなしくも聞き届けられず

櫛田の体力をむしばむだけであった。

ついに体は酸欠を起こし、意識は暗い闇に吸い込まれたのであった。


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