14 夢 前偏
五月さん達が帰り、夕飯を済ませ、お風呂を入った後
私達は疲れを癒すために、直ぐに部屋に戻った。
私も凄く疲れていたので、直ぐに寝付いたのであった。
曇空の下。下校中。湿った道路。
ランドセルを背負った男の子と女の子が、何か言い争っている。
私は走って2人に近付いて行っている様だ。
女の子が道路側に倒れる。
…え?トラック?
道路の向こうから、トラックが走って来るのが分かった。
女の子は、バランスが崩れて起き上がれない。
男の子は、唯それを見ている。
私は手を伸ばしながら何か叫んでいた。
ーーーー
「ーーーー友代!!」
私は自分の声で目を覚ませた。
目を開けると、そこは道路ではなくベットの上でした。
(ともよって…誰?)
誰だったか思い出そうとしても、思い出せない。
思い出せないなら、会った事のない人の名前だろう。
そう1人で納得する。
「はぁっはっ……はぁぁ~。」
額に腕を当て、呼吸を整えながら
現実の感覚が戻るのを待つ。
月明かりが差し込んで青白いベットのシーツ。
海の音と草木の擦れる音が聞こえてきた。
「そうだ…。これは夢だったんだ。」
ジトッと濡れる汗を拭いながら私は体を起こした。
夏なのに肌寒く感じるのは、ここが山だからか
悪夢を見たせいかなのか良く分からない。
(…あれ…?私、どんな夢見てたっけ。)
さっきまで物凄く嫌な夢を見た気がするんだけど
思い出せなかった。
よくあるよねこういう事。
…だって夢だから。
(でも…何か、大事な事だった気がするなぁ~。)
しかし、思い出そうとしても思い出せない。
私は、思い出すのを諦めて横になる。
何となく、又見たら嫌だな~。とか思いながらも
眠気には逆らえず静かに目を閉じたのでした。




