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桑の実をジャムにして…  作者: 花好 モピナ
第7章 夏休み編
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12 思い出話し 

…今から約10年前…保育園でのお散歩があり、近所の公園に行った時

私はある男子にいじめられていました。




「おい、ケイ。髪染めてんじゃねぇよギャルか?」


そう言って竹林たけばやし君が、私の髪を掴み、笑う。


「痛たい。そ…染めてないよ…めて」


私の髪は、他の皆とは違う赤茶色。

この事で何時いつも、竹林君にからかわれていた。


竹林君は、何時もの様に私の髪を何度も引っ張る。


普段なら、直ぐ先生に止めてもらえるのだが

先生は他の生徒達の面倒で大忙し。

他の児童は、竹林君が怖くて知らんぷり。


(先生が止めてくれるまで我慢しよう。)


と、私は逃げる事をあきらめました。

先生が止めに来ない事に

竹林君は調子に乗って、私の顔を掴みます。


「ははっ本当にオマエって変だよな~。

他の子とは全然違うし。おい、アレに乗ろうぜ。」


「痛いっお願いだから髪離してっ…。」


「泣くなよ…。お前…前の時離したら逃げただろ!」


また髪を引っ張られると、覚悟して目を閉じた。

しかし、引っ張られる代わりに

物にボールがぶつかった様な物音と、悲鳴が聞こえ目を開ける。

足元に、見知らぬ靴が1つ落ちてきた。

上を向くと、竹林君は頭をさすり涙目だった。


「痛ってて…何すんだよ。お前誰だ!」


竹林君が吠えた先に…木で出来たアスレチックの天辺てっぺんに座り

私達を見下しているソラ君が居た。

ソラ君は、アスレチックを降りながら自己紹介を始める。


「初めまして。僕は相野谷あいのや 爽蘭そら

可愛い女の子をイジメるなんて、見苦しい。」


「はぁ?ミグって…何だ?グミか?」


「今直ぐ離してあげてください。嫌がってるじゃないか。」


そう言って、泣く子も黙る竹林君の前に立つソラ君は

他の誰よりも格好良く見えたのでした。


「嫌だね。コイツは俺の物なんだよ。分かる?」


竹林君はそう言いながら、ソラ君に顔を寄せ、睨みつける。

すると、ソラ君はさらりとけて、私を見つめた。


「君はソレを認めているのか?」


「…み…認めてない。」


「……だそうだ。だから離してもらうね。」


そう言って、髪を持っている方の腕を掴んだ。

すると、竹林君は顔をゆがめ悲鳴を上げ、その場に寝転がった。

その声を聞きつけ、先生が何事かと駆け付ける。

先生が来るその前に、ソラ君は立ち去っていった。




「その時、お礼を言いそびれてしまって後悔していたんだけど」


「夕方、引っ越しが終わり、俺は母と一緒に隣の家に訪ねたんだ。」


「…それでお礼も言えたんだ。しかし、あの時は本当に驚いたなぁ。」

(縁とは不思議なものね。助けてくれた人が隣に引っ越してきて

今こうして付き合っている。)


その時、私が一生懸命感謝を伝えている光景を思い出して微笑えんだ。


「その竹林って今何してんの?」


紗百合が腕組しながら尋ねてきた。

どうやら、私を虐めていた竹林君に対して怒っている様だ。


(本当に、良い親友をもらったな私。)


そう嬉しく思いながら、質問に答える。


「もう、この世には居ないよ。

それから何日して、保育園から出た時事故にあったんだって。」


「そっそうか…。」


紗百合はバツの悪そうな顔をして、腕をおろした。

それに対して、隣に居るソラ君は、口元に笑みを浮かべた様な気がした。

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