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桑の実をジャムにして…  作者: 花好 モピナ
第7章 夏休み編
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5 勘違い

6歳の時、そらは家族の用事で引っ越した。

もう、帰る事はないと思い、引っ越す前の事は忘れていた。


しかし今日、約10年ぶりに故郷に来ていたようだ。

懐かしい仲間に出会えた事に、喜び感じ興奮気味だ。


「良く気付いたな!もう約10年前だろ!?」


「忘れる訳ないじゃん?ソラちゃん目立っていたし。」


五月さつきは、そう言いながら俺の肩を叩く。

保育園の頃とは、雰囲気が変わった五月に正直戸惑っていた。

何というか…その女の子っぽくなった。


「そうか。しかし五月は変わったな!可愛い服着て

憲志けんじは大きくなったし。」


「ソラ、お前モテるだろ?」


(……直球だなオイ。)


憲志の言葉に戸惑っていると、五月が憲志の頭を叩く。

…すると、頭を抱えながら、その場に座り込んでしまった。

そんな憲志を放っておいて、五月は俺に笑いかける。


やり取りを見ていたケイは、何故か頬を膨らませていた。

俺の事を上目遣いで見つめながら、顔を赤くしていた。

それを横目で見ながら、見えないフリをする俺。


…だって

嫉妬するケイが、可愛いから。


ケイが何を考えているか大体分かる。

五月に対して、嫉妬している様だ。


何処から見ても、普通の可愛い女の子だ。

頭に着けてる青いリボンが、とても似合う。


五月は、ずっと俺を見つめていた

ケイの左手を握り


「初めまして。私、金子かねこ 五月さつきソラちゃんの友達で~す♪

今、可愛い服を着ているけど、男の娘なの。

よろしくね♪ケ~イちゃん♥」


自己紹介を始めた。

ケイは目を見開き、開いた口を右手でふさぐ。

驚き過ぎて、何も言えなくなった様だ。

思考停止しているケイの代わりに、松崎は自己紹介を始めた。


「初めまして。私、松崎 紗百合。ケイの親友なの~。」


憲志は、松崎の体を見て目を輝かせた。


「は…初めまして松崎君。俺、憲志と言います。

あの…その体は何で鍛えているのですか?」


悲しき事かな。

どうやら憲志は、松崎のことを男と勘違いしている様だ。


「私は女よ。君じゃなくてちゃん.ね。一応バスケ部の部長候補」


松崎が言った、その言葉に、憲志は動きを止めた。

まあ、気付かなくても仕方がないよな。


何故なら、黒髪のショートヘアで

服装はランニングシャツで短パンはいている。

おまけに、この貧乳ひんにゅうだ。

遠くから見れば、胸筋が発達した少年にしか見えない。


憲志がバツが悪そうな顔をした時、ケイがやっと口を開いた。


「初めまして。五月さん、憲志さん。」


そう言ってケイは、何時も通り

優しく微笑んだのでした。

五月は、俺の方に腕を回し、ケイに気付かれないように

耳打みみうちする。

その声は、先程までの高い声とは真逆で、男子らしい低い声。


「…お前の彼女、可愛いな。俺…ねらっていい?」


そう言って不気味に笑う五月を、俺は睨みつける。


「…やめろ。ケイは俺の彼女だ。」


数秒の間が空き、五月は諦めた様に

溜息を吐きながら腕を離した。


「冗談だよ。我慢してやる。」


そう言って、車に乗り込む

ケイの方へ走って行った。

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