4 もしかして
近藤 憲志は
この田舎で一番近くて大きな薬局に
金子 五月に連れられて
買出しに出かけていた。
「憲志~。このマスカラ買って~。」
「財布なくしたようだ」
「冗談でしょ!?」
「あ~冗談」
五月は、憲志の頬を右手で引っ張り、睨みつけた。
その時、店の入口から話し声が聞こえてきた。
夏休みの最中といってもここは田舎。
近くといっても、薬局に来る人は
中々いないものだと思っていた。
珍しい物を見るかの様に、2人は声の主が来るのを見守っていた。
「…紗百合様。着きました。」
「ん。ご苦労」
私は高井に礼を言って、車から降りる。
それに合わせて、ケイと死にかけの物体も降りた。
(本当いい気味だ。その姿がお似合いだよ相野谷)
心の中で、乗り物に弱い相野谷を嘲笑いながら、薬局に入った。
…本当は最後まで放っておこうと思っていたけど
ケイがお願いするんじゃ仕方ない。
ここは相野谷に恩を売っておこうではないか。
(そう言う風に、考えていたのだが…。)
「本当にムカつくな、何時までくっついてんの?もう歩けるでしょ!!」
ケイに支えられながら歩く、相野谷の頭を叩き
私は活を入れた。
風船が割れるような、小気味よい音が響いた。
「え…紗百合?ソラ君まだフラフラだよっ私が支えていなきゃ。」
ケイはそう言って、相野谷を再び支え直した。
相野谷が、顔を嬉しそうに口を緩ませたので
私は嫌悪感を感じる。
…キモッ!!
「ケイ、コイツ絶対くっついていたいだけだよ!離れろ!!」
私が再び活を入れようとした時、相野谷は何事もなかったかの様に
自分で立ち、姿勢を整えた。
そして、さっきまでの腑抜けな顔を感じさせない
イケメン顔になっていた。
相野谷が、ケイに感謝の言葉を言っている時に
店の奥から甲高い声が響き渡ってきた。
「もしかして、ソラちゃん!?」
黒よりも明るい焦げ茶色の、癖のあるボブヘアの
同い年くらいの身長160くらいの女性。
その隣には
黒髪の身長180くらいありそうな男性だ。
その2人組は、相野谷の姿を見て直ぐ、駆け寄ってきた。
好きな物
近藤 憲志
たこ焼きの上で踊るカツオ節
金子 五月
最近の良く可愛く盛れる、最新ペリクラ機で撮った
自分の写真。




