3 酔うのは辛いよ
あと、今日で書き始めて100日目
三日坊主だったのに…頑張った自分!!
読んでくださっている皆様
有難うございます!!
7月24日(火)
右手には、青空、白く輝く雲の下に透き通った海が広がっている。
左手には、青々と茂った森…と言うか木々が並んでいる。
緑の中に、細かい装飾が施されている
洋風の白い家が一軒たっていた。
車から降りて、ケイと中川は目を輝かせている。
…そんな美しい背景をよそに、俺は吐き気を堪えていた。
それに気付いたケイが、心配そうに俺の背中を摩ってくれた。
お陰で少しは落ち着いたが…。
(今回の酔い止めは、全然効かなかったな…。)
鞄の中にある酔い止めに、恨みを込めて睨みつける。
「ほんっと、滝川は乗り物に弱いわね」
(明日船借りて、皆で何処か行こうかしら?)
松崎は俺を見下ろし、何か企んでいる様な
笑みを浮かべながらそう言った。
何か言葉を返そうと思ったが、違うものが出そうなので我慢した。
本当、ケイの親友じゃなければ、今直ぐでも殺してやるのに。
「松崎さんって、家いっぱいあるんだねぇ~。」
「えっ!?えぇ…まぁ…。」
中川の声に反応して、松崎は表情を変えた。
体をモジモジと動かし、無邪気に笑い中川を見つめていた。
気持ち悪いと思ったが…まあ、良いか。
ある意味やっと2人きりになったから。
「…ソラ君…大丈夫?」
背中を摩りながら、ケイは悲しそうな声音で俺に尋ねた。
俺は嬉しくて、でも気分が悪いので、硬い表情で笑う。
「あぁ…お陰で少し良くなったよ。」
「後で、違う酔い止め買いに行こう?」
「あぁ、そうしよう」
(あぁ…心配に見つめるケイも可愛いな…。)
俺が癒されていると、別荘のドアの前に立って
俺を見下ろしながら声を荒らげた。
「おい!中に入るぞ」
別荘の中は木が基調とされた、温かみのある建物だった。
山中に建っているからか
部屋の温度は、心地いいくらいに涼しい。
「…では、今日1日はこの家の中で過ごしていてくれ。
ケイ、これからあっちでトランプしない?」
「あ、紗百合。明日は何処か行くんでしょう?
私、ソラ君に酔い止め買いに行きたい!!」
松崎は、ケイがそう言うと
松崎の後ろに居た、高井という
スーツ姿の男の人に薬の事を尋ねた。
「…うん。薬無いみたいだから買いに行くかぁ~。」
「近くに薬局とか無いかな?」
「遠いから高井が連れてってくれるよ。相野谷お前も来いよ?」
そう言うと、松崎はニヤリと気味の悪い笑みを浮かべた。
これは俺が酔うのを楽しんでいる顔だ。
絶対心の中で「いい気味だ」とか、ほざいているのに違いない。
「本人が居ないと、効く薬が分からないしな。」
「…あぁ、よろしく。」
効く薬を買えれば、少しは気分が良くなる。
それまでの辛抱だ。と、自分に言い聞かせて
俺は、車に乗ったのでした。
運転手の高井
一言も喋らず、無表情で
仕事をこなす高井だが
家に帰ると、玄関で大人しく待ってる
にーに(猫)を抱き締めて、腹の毛を堪能する。
そのあと、土産に買ってきた猫缶をプレゼントして
にーにを喜ばせ、仕事の時には見せない
緩みきった表情で、にーにと玩具で遊ぶ。
そうして、仕事の疲れを癒し
明日の仕事も、にーにの為に真面目に頑張れるのである。
そんな、素敵な愛猫家であった。
ちなみに、年賀状に使うのは毎年
にーにの干支コスプレ写真である。




