パティーに集いし者達
〈──さて。アタシも何か若い二人のキッカケを作れたみたいですし、ここらでオイトマしておきますかね〉
何がどうしてそう思えたの。変な感じで俺とワルディー、テラに囲まれる中、ばさばさと羽を広げながらデカいフクロウはおどける様に言った。
〈……龍士郎。まあ、とりあえずお話でもしてみたら? 時間なら沢山あるだろ?〉
そう言い残し──デカくて白いフクロウは、何も喋らなくなった。
どうやらエヌゼットの支配が消えたみたいだ。フクロウは辺りを見回し、ほ~、ほ~、と地面に立ったまま。
ん、飛び立てよ! なんかこう……支配から解放された感じで、そういうのが解る感じに飛び立てよ!
なんかぼんやりと地面に立ったままのデカいフクロウに、ズルッと俺の腰が軽く砕けた。
「──まあまあ、ここではなんでしゅから、ドゾあちらのパティー会場のほうえ皆しゃん」
ワルディーが小生意気な社交性を発揮し、俺らをもと居たテーブルの方へと誘導し始めた。
「いこうテラ。変な飲み物もあるから」
「──あ、へ、変、なのですか?」
俺とテラも立ち上がると、テーブルに向かう。
俺はだらだら。
テラはてくてく。
フクロウはのそのそ。
「オマエも参加かよ?!」
一向に飛び立っていく気配の無い、寧ろ俺らを歩いて追い抜いていくフクロウに、俺は衝撃で固まった。
「俺の席が!」
フクロウがキレイに着席。俺の席を占拠しやがった。
とりあえずテーブルを囲む感じで俺とテラも、展開させたUMアクロバット応用による発光粒子に腰掛けた。はたから見れば空気椅子状態。高難度のパントマイムみたいかもな。
「ん、テラにゃんとフクロウたんのグラスが無いれす。とってきましゅ。しょうしょうお待ちくだしゃいましぇ~」
フクロウにグラスを用意する必要があるのか疑問だが、「悪いなワルディー」と、俺はハシャいで席を立った彼女をぼんやりと見送った。
俺の隣で腰掛けるテラもか細い声で「あ、ありがとう」と投げ掛けた、その時──。
旧校舎へ向かおうとするワルディーの軽やかな駆け足が、急速に止まった。
──ん? どうしたワルディー。
俺は立ち止まる彼女が見据える先──旧校舎方向に、釣られる様に顔を向ける。
テラがゆっくりと立ち上がった。
俺と同じ方向に向ける彼女の表情は、まるで何かを覚悟したかの様に澄んでいたんだ。
そして、遂に地球は…………宇宙に遍く、巨悪なる客人を迎え入れてしまったのだ。




