出逢いは窓ガラス
俺は、この国の王子…
いつもなにも思わない………
あの日がくるまでは灰色の世界だった
そうあの時までは・・・・
コンコン
ドアが開く
従者「リク様、お時間です。」
リク「わかった」
俺は夜会が嫌いだ、化粧臭い女ども、うわべばかり取り繕う男、俺の回りに飛び回る愚かどもの相手などしたくはない。
早く夜会が終われと思うが王子がここにいなくては父の顔に泥を塗ることなる。今日も俺の近くに来た、化粧臭い女…
化粧臭い女「リク様、ごきげんよう」
リク「今晩は、今夜もお美しいですね」
化粧臭い女の手にキスを落とす
(吐きそうだ)
化粧臭い女「リク様に会いたくて夜も眠れませんわ…リク様私と今宵ご一緒に過ごされませんか?うふふ♪」
リク様「すみません、本日は少し行かなくてはならないところがありまして、お誘いいただいてありがたいのですがまた今度ゆっくり」
(誰がてめぇと過ごすか虫酸がはしる!)
化粧臭い女「もん、これで何回断りますの!!私はリク様と甘い一時をと毎度毎度夢見てますのにぃー」
リク「すみません、ですがイヤで断ってる訳ではないのですよ」
(イヤじゃボケがー側にくるなぁー)
化粧臭い女「仕方ないわぁ♪また今度お誘いしますわ♪」
リク「すみません、他の方にもご挨拶に行かなくてはいけないのでここで失礼いたします」
(それにしても化粧臭い、吐きそうだ)
化粧臭い女「ああん、イヤん、リク様を独占したいのにー」
(他の姫など死ね)
リク「また、戻りますよ。お姫様」
(戻るかバーカ)
化粧臭い女「わかりましたわ♪帰ってくるのをお待ちしてますわ」
(ああん、リク様ったら私に夢中ね)
リク「でわ、失礼」(やっと解放された、今日はもう疲れた…礼拝堂のほうにバックレるか)
リク「少し礼拝堂に行く」
従者「わかりました」
リク「中には来るな」
従者「でわ、外に待機しておりますので、何かあればお呼びください」
リク「わかった」
ギィーと礼拝堂の扉を開けた
リク「……………」
(落ち着く、やはり一人がいい・・・・
騒がしかった全てが無になる、窓が大きいから外の月が綺麗に見える)
リク「……………」
(・・・・月になにか黒い点?こちらに来る!!?!??!)
リク「?!?!?おおおわぁー」
窓が割れ、そこには女がしゃがんでいた…
?「いっ…痛いー、失敗してなんかわかんないとこに移動しちゃったなぁ~
どうするか?魔法はそんなにホイホイ使えないしなぁー
歩きとかヤダ(-_-;)う~ん」
リク「貴様、なにやつだ!」
?「???えっ!ヤバ 人がいたとこに来ちゃった!あなた大丈夫?ケガとかしてない?」
リク「えっえっちょっ触るなぁ!」
(なんだこいつ?)
これが俺の世界を変えた出逢いで灰色の世界に色がどんどん付き始めることになるとは思わなかった…