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記録8 武器

新たな登場人物なし。

3人は生徒玄関へと向かっていた。

学校が保有しているワゴン車の鍵を手に入れてそのワゴン車で学校から脱出しようとしている。

その道中はゾンビには遭遇しない。


生徒玄関に着く。

生徒のロッカーからは、逃げるときに慌てて落としたであろう教科書類が床に散乱していた。

それを勇輝達は気にせずに踏む。

遥は靴を履き替えて、勇輝と七奈美は玄関の前で待っていた。

正面の来客などの駐車場には車で逃げようとして途中でゾンビに襲われたのか、車のドアが開いたままで車には血がベットリついている。

正面にはゾンビが数体うろついていたが全くと言っていいほどゾンビはこちらに反応しない。


「待ったー?」遥が靴を履き替えて来る。

「行きますよ。」勇輝はスルーする。

プウッと遥が頬を膨らます。

「可愛くないですから行きますよ。」勇輝が言う。

遥はガックリ肩を落とす。

グラウンドに向かう。

生憎ゾンビがうようよいたがほとんどが散らばっており、倒す必要は無さそうだ。

「さっさと行きましょう。」七奈美が言う。

勇輝達は音を立てないようにワゴン車に向かう。

野球部の部室の前を通る。勇輝が入ったときとなにも配置も、変わっていない。臭いも。

ワゴン車に着く。

勇輝は七奈美から車の鍵を受けとると鍵を開ける。


ガチャ


ドアの鍵が開く。

七奈美と遥は後部座席に、勇輝は運転席に座る。


ドルゥゥゥン


エンジンを勇輝は掛けた。

エンジン音に気がついたゾンビがワゴン車によってくる。

「いくぞ!」勇輝は車を発進させた。

車はグラウンドの搬入口から外に出た。


「どこいく?」勇輝が聞く。

「先に鶴来署から行こうよ。」遥が言う。

「他に意見は?」勇輝が聞く。

しかし、七奈美は黙ったままだ。

「決定だな。」勇輝は鶴来署に車を走らせる。

車は鶴来高校前の橋を渡る。

よく鶴来高校生が利用していた薬局が炎に包まれている。

意外とゾンビは道には少なかった。勇輝はゾンビを轢くのもありかと思ったが、車の故障が心配なので出来る限り避けた。

鶴来署が見えてくる。七奈美があるこに気がつく。

「煙が上がってない?」

鶴来署の二階の一室から黒い煙が上がっている。

「まさか、最悪の事態なんじゃねぇか。」勇輝が言う。

勇輝の予想は的中していた。

鶴来署の正面にはゾンビしかおらず、中には警官の制服を着ているゾンビもいた。

「最悪ね。」遥が言う。

「映画やゲーム通りの結果なんだけどな。」勇輝が言う。

ゾンビはエンジンのかかったままのパトカーなどに群がっている。

「とにかく中学校は?」七奈美は後ろを見る。

鶴来中学校も同じように燃えているのが鶴来署前でも確認できる。

次第にゾンビが集まってくる。

「早くここから離れましょう。」遥が言う。

「それもそうだな。」勇輝は鶴来街道に車を走らせる。


車はさらに鶴来街道を走る。

小さな住宅街に来る度にゾンビをかわしきれずにゾンビを轢いてしまう。

その度にボコンという車のボディがへこむ音がする。

次第に車は小柳町北交差点にまで来る。

ここは一軒のコンビニがあり、鶴来高校生が買い食いをする場所でもある。

「コンビニよってくれない?」七奈美が聞く。

「何でだよ。」勇輝が言う。

七奈美は少し恥ずかしそうに言う。

「ト………トイレ。」

勇輝はなにも言わず、コンビニの駐車場にワゴン車を止める。

コンビニにはパトカーが一台止まっている。

「何でサツが?」勇輝が言う。

「良いから速く!我慢の限界なの!」七奈美が急かす。

「だー!分かったから我慢しろ!」勇輝が慌てる。

コンビニの自動ドアが開く。

七奈美は真っ先にトイレに向かう。


バタン


七奈美がトイレに入る。

「小鳥遊さんがトイレしている間に食料でも集めましょう。」遥が言う。

「それもそうですね。」勇輝はカップ麺やお菓子を篭に入れていく。


ドン


「!?」勇輝達はいきなりした音の方を見る。

まだ七奈美はトイレにいる。

勇輝は驚く。

「サツ!?」

勇輝が見る先には、エンジンがかかったままの勇輝達が乗ってきたワゴン車に一人の警官のゾンビがいた。

必死に車に攻撃している。

よく見ると警官の腰から拳銃がぶら下がっている。

「大原さんあのゾンビ倒すの手伝ってください。」勇輝が言う。

「え?今度は公務執行妨害!?」遥は言う。

「そんなのどうでも良いですから!」勇輝が言う。

勇輝はすぐにコンビニから出る。

自動ドアの音にゾンビが反応する。

「どりゃぁ!」勇輝はバットを振る。


ゴキッ


首が折れる。

そして、倒れる。

「私要らないじゃない。」遥が後ろで言う。

「………そうでしたね。」勇輝が言う。

勇輝はすぐに警官を調べる。

「何してるの?」遥が聞く。

「武器を探しているんですよ。お、あったあった。」勇輝はそう言うと、拳銃と伸縮式警棒を警官から頂く。

「それ、本物?」いつの間にか七奈美がトイレを済ませて勇輝にさりげなく聞く。

「本物だな。えーと、S&W M37だな。……弾は、後3発か。」勇輝が確認している。

そして、七奈美に警棒を渡す。

「な、何よ。」七奈美が言う。

「お前だけ武器無かっただろ。これでも十分戦える。」勇輝が言う。

「銃じゃ無いんだ。」七奈美が愚痴る。

「銃なんて非常用に決まってるだろ。」勇輝が言う。

「あの~、私の武器は?」遥が聞く。

「……………体で。」勇輝がごまかす。

「ごまかせて無いけど。」遥が言う。

「………さっ!食料でも集めるか。」勇輝はM37を腰に刺すと、コンビニに再び入る。

「逃げた。」遥が言う。

七奈美と遥もコンビニに入った。

まだ名前は募集中です。


感想もよろしくお願いいたします。

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