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記録55 千里浜なぎさドライブウェイ

ついに6月!

「…………ゲホッ」千里浜なぎさドライブウェイの波打ち際で意識を取り戻したのは七奈美だった。

周りは街灯もなく、町の明かりもない、月明かりのみが明るく感じた。

「ここは…………?」七奈美が周りを見ると、「千里浜なぎさドライブウェイにごみを捨てない!」という看板が砂浜に落ちていた。

「結構流されたんだ…………」七奈美は再び周りを見る。

海には黒焦げの漁船が漂っていた。

「皆は……?」七奈美は全身ビチョ濡れで寒いなか生きている人を探すため海岸線を歩き始める。


しばらく歩くと、海岸に何か大きなものがうち上がっていた。

近づくと何かはっきりとわかった。

さっきまで乗っていた電車だった。

電車は至るところがへこんでおり、窓はすべて割れていた。

七奈美はなかを見る。

そこには自衛隊員がうつ伏せのままピクリとも動かなかった。

「…………。」七奈美の中で恐怖が込み上げてくる。

(このまま誰も居なかったら………)

(皆死んだんじゃ………)

七奈美は慌て出す。

さらに海岸線を走る。


すると、オフロードバイクが倒れていた。

周りには乗用車が数台止まっていたが、エンジンはかかっていなかった。

「バイクなら…………」七奈美はオフロードバイクを起こしてエンジンをかけてみる。


キュルルルルル


ドルゥン


エンジンがかかる。

七奈美はオフロードバイクに股がるとバイクで千里浜なぎさドライブウェイを走る。

服が濡れているせいで風が冷たい。









もうそろそろ千里浜なぎさドライブウェイも終わりというところに、また電車がうち上がっていた。

七奈美は諦め半分で近づいてみる。

すると、誰かが近くで座っているのがみえる。

その影はバイクに気がつき、立ち上がりこちらに走ってくる。

七奈美はバイクを止める。

その影は百合だった。

「七奈美ちゃんじゃない!」百合が言う。

「百合さん!無事だったんですね!」七奈美が言う。

「他に人は…?」七奈美が聞く。

「一応、勇輝くんと、幸子ちゃんは見つけたけど、二人とも気絶してるわ。」百合が言う。

よく見ると、電車の横にワンボックスカーが止まっている。

「その他は…………?」七奈美が聞く。

百合は無言で首を横に降る。

「そうですか…………」七奈美が言う。

「それで、少しは落ち込みたいかもしれないけど、皆濡れていてかなり低体温なのよ。このままだと全員低体温症になって死ぬかもしれないし、能登有料道路から山側環状線、そして、北陸自動車道を通って石川県から出るわ。」百合が言う。

七奈美は無言でうなづく。

七奈美はオフロードバイクを砂浜に置いてワンボックスカーに乗る。

車のなかは暖房が効いていて暖かかった。

百合が運転席に座り、七奈美は徐ッ席に乗った。

カーラジオは壊れているのか何も音はならなかった。

「それじゃあ、行くわよ。」百合が言う。

車は能登有料道路に乗って白尾インターチェンジに向かった。

今回は千里浜なぎさドライブウェイという日本で唯一車で走れる海岸を出しました。

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