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記録39 出発の時

新たな登場人物なし。

勇輝達は準備を始めた。

「篠崎さ~んこれ要りますか?」夏海が救急バックをもって言う。

「一応乗せといて。」百合が言う。

「篠崎さん」幸子がエロ本をもって言う。

「なんつーもん持ってんだよ!」勇輝がすぐに取り上げる。

「どこから持ってきたの?」百合が聞く。

「律儀にベットの下に隠してありました。」幸子が言う。

「定番ですね。」智美が言う。

「健全ね~。」百合が言う。

「良いから準備して下さいっ!」勇輝がエロ本をベランダから投げ捨てて言う。



「これ要りますか?」智美がカップ麺をもって聞く。

「いるだろ。」勇輝が言う。

「これは?」百合がエロ本をもって言う。

「だ~か~ら!」勇輝が取り上げる。

「今度はどこにあったの?」夏海が聞く。

「勉強机の鍵のかかっている所。」百合が針金をもって言う。

「男だね。」幸子が言う。

「良いから準備をしろ!」勇輝が言う。



リビングには三つの段ボールが置かれている。

「これを運ぶだけね。」百合が言う。

「どこに車があるの?」七奈美が聞く。

「地下駐車場です。」勇輝が言う。

「そう言えば気になっていたんだけど、どうして田中が車の運転できるの?」七奈美が聞く。

「え!?あぁ…………それか…………どうでも良いじゃん!」勇輝が言う。

「藤林さん何か知らない?」七奈美が聞く。

「知ってるよ。」幸子が言う。

「おい!」勇輝が言う。

「良いじゃん。」幸子が言う。

「………クソッ!好きにしろ!」勇輝が言う。

「ゆーくんはね、中学二年のときすっごい荒れてたの。」幸子が言う。

「どういう荒れ方ですか?」智美が聞く。

「自転車盗んだり、喧嘩したり、車盗んだり。」幸子が言う。

「凄いね……」百合が言う。

「喧嘩して 一ヶ月に10人は病院行きになってたわね。」幸子が言う。

「どこの漫画ですか……」智美が言う。

「酷いときは、暴走族にも喧嘩売ってたわね。」幸子が言う。

「超人ね………」七奈美が言う。

「それ以上は止めろ!」勇輝が言う。

「………はいはい。止めとくよ。」幸子が言う。

「そうね。日が暮れたら元も子も無いわ。」百合が言う。

「とにかく運転は篠崎さんに任せます。」勇輝が車の鍵を投げ渡す。

「車種は?」百合が聞く。

「トヨタのシエンタです。」勇輝が言う。

「全員乗れるわね。」百合が言う。






マンションの地下駐車場にはさほど車は無かった。

「あれです。」勇輝が指を指す。

その先には真っ赤なシエンタが一台止まっており、その横には軽トラックが止まっていた。

「あれは親父のです。」勇輝が言う。

「それじゃあ行くわよ。」百合がシエンタに乗り込む。

その後に続いて勇輝達も乗り込む。


ドルゥン


車のエンジンがかかる。

車がゆっくりと進む。

百合が持っていたサブマシンガンはMP5で、サイレンサー付きだったが、運転するときに邪魔になるので、勇輝のコルトパイソン6インチと交換した。

車は地下駐車場の出入口のシャッターまで来た。

前まで来るとシャッターが開く。

外は雪が降りしきっていた。

車は勇輝の自宅マンションを後にした。

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