記録24 野々市工大前駅
新たな登場人物なし。
ガシャァン
勇輝達が乗ったワゴン車は路面凍結が原因でスリップしてしまい、踏切でちょうど停車していた電車に衝突した。
「いててて……みんな大丈夫か?」勇輝が聞く。
「何とか………」遥が言う。
車はちょうど横滑りをしながら衝突したので、運転席側はドアが開けられない。
「そっちから降りてくれ。」勇輝が幸子に言う。
「うん。」幸子は徐っ席から外に降りた。
後部座席も続々と降りてくる。
直也も、夏海がトランクを開けてくれたのですんなりと降りることが出来た。
「不味いわね。」遥が周りを見て言う。
周りにはこの騒ぎでも聞き付けたのかゾンビが集まってきている。
「駅のホームから向こう側に向かいましょう。今なら電車も動いてないですし。」勇輝が工大前駅を指差す。
「そうね。」七奈美が言う。
勇輝達は工大前駅のホームに向かう。
工大前駅の前の自転車置き場にはたくさんの自転車が止めてあった。
中には、ドミノ倒しになっているものまであった。
駅のホームへの階段をかけ上がる。
ホームには、死体に5体ほどゾンビが群がっていた。
「うわっ!」直也がその光景を見て声を出す。
ゾンビがそれに気がついて立ち上がり、こちらに向かってくる。
幸子が素早く、UZIを構える。
「ちょっと待て!バットはどうした?」勇輝が聞く。
幸子は無言でワゴン車を指差す。
ワゴン車にはゾンビが数十体群がっていて、近寄れそうもない。
「銃を使うしかないな。」勇輝もコルトパイソン6インチを構える。
「あまり外すなよ。」勇輝は引き金を引く。
ドン
「うぉ!」勇輝はその反動に驚く。
タタタタ
幸子もUZIを連射する。
意外とUZIの反動は少ないらしく、弾はすべてゾンビに命中した。
ゾンビが2体倒れる。
「下手くそ。」七奈美が後ろで言う。
「次は当ててやるよ!」勇輝が言う。
ドン
ゾンビの頭に風穴が開く。
「どうだ!」勇輝は後ろを見ると、ゾンビの大群がそこまで迫ってきていた。
「ヤベェじゃんか!」勇輝はすぐさまパイソン6インチを構え直して、残りのゾンビを倒す。
ドンドン
2体のゾンビは頭に風穴をあけて倒れる。
「急ごうよ!」智美が言う。
勇輝達はホームから線路に降りる。そして、その先にある、幅1メートルの用水路を飛び越える。
ゾンビも次々とホームから落ちて、線路に降りる。
しかし、用水路を飛び越える事は出来ずに、用水路に落ちていってしまっている。
用水路横の小さな歩道を走り、老人ホームの横を通りすぎ、老人ホームの横にある勇輝の自宅マンションに向かう。
「意外と立派なんだね。」遥がマンションを見て言う。
「オートロックですから安心だね。」幸子が言う。
「とにかく入ろう。寒い………」勇輝が言う。
マンションのエントランスに勇輝達は向かった。
展開がワンパターンになっている気が………気のせいだよね。
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