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記録17 脱走劇

新たな登場人物無し。

七奈美はカッターナイフを取り出して、テントの布を切り始める。

「慎重にしろよな。気付かれたらどうなるかわかんねぇからな。」勇輝は他人事みたいに言う。

「わかってる!」七奈美は声の大きさを控えめで言う。

ドンドン切っていってようやく人一人分は出来た。

「さっさと出よう。」勇輝が言う。

「これで立派な犯罪者ね。」遥が言う。

「こんな状況じゃ誰も分かんないだろ。」勇輝はテントから出る。

それに続いて七奈美、遥と出た。

幸い見張りの警察官は気づいていない。

「行くぞ。」勇輝が走り出したとき、


「おい。」

後ろから声がした。

勇輝達が後ろを見るとそれは見張りの警察官だった。

「あ…………」七奈美が言う。

「走れ!」勇輝がそう言うと3人は走り出した。

「ガキ達が逃げたぞ!」見張りの警察官が叫ぶ。

そして、見張りの警察官が追ってくる。

「車に向かえ!」勇輝が言う。

車とテントの中間ぐらいに来たときにあの警察官が声をあげていた。

「あのガキを捕まえたら銃をやる!ガキも好きにして良いぞ!」

「嘘でしょ!?」七奈美が走りながら言う。

「最悪じゃんか!」勇輝も走りながら言う。

後ろからは成人はとっくに過ぎているような男が何人も追ってきている。

「早く走って!」遥が言う。

勇輝はかなり息が上がっている。

「車まであと少し……」勇輝が言う。


何とかワゴン車までたどり着けたが、後ろからは男が何人も追ってきている。

「早く乗れ!」勇輝は運転席に乗る。

運転席に乗ると、七奈美と遥が乗ったことを確認して車の鍵をかけた。

追ってきている男達が車につく。

「早く車を出して!」遥が言う。

男達は車の前方、左右を必死に叩いてガラスを割ろうとしている。

フロントガラスにヒビが入る。


ビシッ


「きゃっ!」七奈美が言う。

「出すぞ!」勇輝は車をバックさせて車止めを乗り越え、後ろの植え込みも乗り越えた。

車の中は激しく揺れる。

車は車道に出る。そして、車のギアを入れ替えて前進して急発進する。

勇輝達はシートに押さえつけられるようになる。

車は市役所から離れていく。

勇輝がバックミラーを見ると、何かを構えている人影が見えた。

「伏せろ!」勇輝が言う。


ビシッ


後ろの窓に銃弾が当たる。

「きゃぁ!」七奈美が言う。

遥はあまりのことに声もでない。

車は猛スピードで市役所から離れる。




勇輝は車を野々市中学校の裏のガソリンスタンドに一旦止める。

ここら辺も比較的ゾンビは少なく、見ただけでは2体しかいない。

「ゼェーハァーゼェーハァー」勇輝は死にそうな呼吸の仕方をしている。

「大丈夫?」遥が聞く。

「大丈夫……ゴホッ…ゲホッ……ゲホッ」勇輝が咳き込む。

「死にそうだけど。」七奈美が言う。

「しばらく休ましてくれ。」勇輝はそう言うとハンドルに頭をつける。

そして、深呼吸をしている。

「お茶でも出しましょうか。」遥が言う。

「変電所で無くなったじゃん。」七奈美が言う。

「あ、そうだった。」遥が言う。

すると、外で雨が降り始める。


ザーーー


「天候にも見放されるか……」勇輝が言う。

勇輝はしばらく休んで完全ではないが復活した。

「雨ぐらい良いじゃん。」七奈美が言う。

「バーカ、雨に当たると冬だし風邪引きやすくなるだろ!しかも、途中で止もうもんなら地面が凍って車が滑るんだよ!」勇輝が言う。

「へぇーー。」七奈美が言う。

「へぇーーじゃねぇよ。俺が運転するんだから……」勇輝が落ち込む。

「まぁ、頑張ってよ。」遥が言う。

「他人事みたいに言いやがって!」勇輝が言う。

「他人事でしょ。」遥が言う。

「もういい。」勇輝は諦める。

「そんじゃ、明倫行くぞ。」勇輝はそう言うと車をガソリンスタンドから出した。


感想をよろしくお願いいたします。


題名いれ忘れていましたすいません。

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