記録16 取り調べ
見張りの警察官(本名 田原 勝則(たはら かつのり))
松任警察署野々市南交番勤務 巡査
身長179㎝ 体重85㎏
今は見張りをしているが、事件発生時は非番だった。
家族は東京にいる。
彼女募集中で合コンによく行くらしい。
警察官(本名 鈴木 夜稀(すずき よき))
松任警察署野々市南交番勤務 巡査部長
身長167㎝ 体重75㎏
普段は良いお父さんで家族思い。
しかし、事件発生時にすぐにゾンビに家族を奪われる。
今はイライラしており、捕まえた勇輝達に向かって気を晴らしている。
一人の警察官が駆け寄ってきた。
勇輝は徐っ席に置いてあるS&W M37を素早く七奈美に渡す。
「多分俺は何か言われるから、帰ってくるまで隠し持っていてくれ。」勇輝が言う。
「わかった。」七奈美はM37を受けとると、スカートの腰のところに刺して隠した。
コンコン
ドアがノックされた。
「はい。」勇輝はドアを開ける。
「君達は高校生かね?」警察官が聞く。
「そうですけど。」勇輝が言う。
「何か身分を証明できるものを持ってないか?」警察官が言う。
勇輝達は持っていた生徒手帳を渡す。
「………田中 勇輝君だね。ちょっとついてきてくれないか?」警察官が手帳を返して言う。
「……わかりました。」勇輝は車から降りる。
「君達はどこか適当なテントで休んでいてくれ。身体検査を受けた後でな。」警察官が七奈美と遥に言う。
七奈美と遥も車から降りる。
勇輝は緑色の自衛隊のテントに連れていかれた。
テントの中は殺風景で、椅子が二つと、事務机が1つ置いてあるだけの空間だった。
「君はどうして車を運転していたのだ?」警察官が聞く。
テントの入り口では、警察官が一人見張っている。
「高校から逃げるためです。」勇輝は言う。
「そうか、免許は持っていないな。」警察官がさらに聞く。
「原付なら……」勇輝が言う。
「原付じゃあ意味ないんだよ。」警察官が言う。
「それじゃあ、あの車はどこで手にいれた?」警察官が聞く。
「高校の所有物の車です。」勇輝は真面目に答える。
「そうか……それならなぜ、銃弾を受けている?」警察官が聞く。
「それは………長くなりますよ?」勇輝が言う。
「かまわない。」警察官が言う。
「一時的に変電所に避難していたんですけど、暴力団と見られる人たちが入ってきて、男性を一人の殺害してそのあと銃を乱射してそれが当たったんです。」勇輝が言う。
「そうか。」警察官が頷く。
すると、見張りの警察官がテントに入ってきて言う。
「仲間の女子二人が銃を持っていたようです。」見張りの警察官が言う。
「そうか。それならここに連れてきなさい。」警察官が言う。
「はい!」敬礼をして見張りの警察官がどこかに行く。
しばらくして七奈美と遥がテントに入ってくる。
そして用意されたパイプ椅子に座る。
「どうして銃を?」警察官が聞く。
「これ、私のじゃ無いから。」七奈美が机に置かれたM37を見て言う。
「それなら誰のだ?」警察官が聞く。
(質問ばっか)勇輝が心で思う。
「田中が持ってきたの。」遥が勇輝を指差す。
「ちょ!?」勇輝が驚く。
「ほう……どこで手にいれたのかな?」警察官が聞く。
「警察官が死んでいて、そこから貰いました。」勇輝が言う。
「弾は3発撃ってあるがいつ撃ったのだ?」警察官が聞く。
「最初から撃ってありました。」勇輝が言う。
(嘘ついた。)七奈美が心で思う。
(嘘つきだ。)遥も思う。
「へぇ………」警察官は完全に疑っている。
「まぁ、良いだろう。しばらくしてここで頭を冷やすと良い。」警察官はそう言って、M37を持ってテントを出ていく。
勇輝達も外に出ようとしたが、見張りの警察官に止められた。
「どうするのよ?」七奈美が聞く。
「知らねぇよ。」勇輝が言う。
「ここにいたら死ぬのも時間の問題ね。」遥が言う。
「どう言うことだ?」勇輝が聞く。
「ここに来る途中見たのよ。噛まれた人を必死に治療している人を。」遥が言う。
「なるほどな。」勇輝が言う。
「なるほどな……じゃないよ!早くここから逃げたほうが良いって。」七奈美が言う。
勇輝は辺りを見回して言う。
「布でも切れるものがあれば逃げれるんだけど……」勇輝が言う。
「あるよ。」七奈美はそう言って首もとから手を服のなかに突っ込み何かを探している。
しばらくしてあるものを取り出す。
「これだよこれ。」七奈美が取り出したのは鶴来高校で自殺した女子生徒がくれた(?)カッターナイフだった。
「持ってたのか?」勇輝が言う。
「うん。それより急ごう。」七奈美が言う。
「そうね。彼女にも会いたいんでしょ。」遥が勇輝に言う。
「う……うるさいな。」勇輝は顔を真っ赤にしている。
「とにかく切るわよ。」七奈美がカッターナイフの刃を10㎝ほど出して言った。
本当、作者はモブキャラまでしっかり設定するな。
感想をよろしくお願いいたします。