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背伸びするには早かった

作者: 菜の花
掲載日:2026/03/03


大人ぶって口に含んだ

自販機で買った缶コーヒー

苦味が舌に残る前に

歪みかけた口の端を

必死に引き上げた


「美味しいよ。」


震えた声に

君は気付いたみたいで

ふっと

やわらかく微笑んだ


「あっ、間違えて冷たいの買っちゃった。

ねえねえ、

あったかいそれと交換っこしてくれない?」


君のほうがカッコいいなんて

ちょっと嫉妬してしまう

仕方ないなあ。

とかいうダサい言葉は

そっと

君のくれたカフェオレと一緒に飲み込んだ


うん、

やっぱり、甘いほうが美味しいよ。


ちょっとの背伸びは

すぐにバレてしまうけれど

君は黙って肯定してくれる

なんともないように

自然とカバーしてくれる


情けない自分を

通りがかった車の窓越しに睨んだ


どうしたって上手くいかない背伸びは

いつか二人で笑ってしまおう

不器用だってカッコつけたって

失敗したっていいじゃんか

それもいつかは笑い話にして

笑顔が咲くならいいことにしよう

次は大人ぶらずに

一緒に甘いココアでも飲もうよ

ご覧いただきありがとうございました。


大人ぶらずに飲む甘いココア。


誰かに届きますように。

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