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 そうこうして過ごしてきたある日、日頃の行いのせいなのか、愛機P6が事実上の開店休業を強いられているというのに、あのファミコンにRPGがポリと出ちゃう。そう、出ちゃったんだよっ。


 はい、ドラクエ――PCよりきれいな画面で!

 よいサウンドで!

 スクロールもなめらかで!!


 あんな……14800円の機種なくせにっっ。

 脳天に『岩山両斬波がんざんりょうざんぱ』。

 あるいは『メテオ・スォーム』。

 知らない?

 ならなんだ……オーディンの『斬鉄剣』!!


 そうだった。

 FFタイトルなんだから、なんか挙げとかないとおかしいッスよね。

 とにかく、だ。

 ドラクエのリリースは、そんくらいのショックだったってことで。

 いやーパニクった。

 挙動不審だよ。

 だって、本体価格14800円だよ?


 え、ぼくのP6は?

 え、3ぶんの1? こっちは75000円

 ちょ、待て……ドラクエ?

 パーティメンバーいないけど、ダンジョンで視界が限定されるとか、ヘンなこだわりあって……なんか『無限Ⅱ』ぽい。悔しいっ。なんでゲーム内容を3ぶんの1にしないんだよっ。え、してる? 狙ってなくてもそんな感じ?

 そうじゃねーよ、てか、そこじゃねーだろ。

 “似てる”だけで罪なんだよ!

 オレを、P6をコケにしてんだお! あ?!

 製造したN●Cに土下座しろよっ、こんな低スペックオレ様に売りつけやが――――ん?





 一部、不当な発言をしそこなったことを、深くお詫びしますm(_ _)m


           




 ……はぁ。

 ファミコンに対する嫉妬はどうしても、ね。

 もう買う金なかったし。

 「パソコンの方が上」て友達に言い張ってた。そうするしかないじゃん! そんなん認めたら、さああ!!

 おかげでドラクエも、ジャンプの袋とじを眺めるだけのライフスタイルが確立されました。ほんとにこればっか。でも楽しいんだよ。妄想がはかどるんだよ。ドラクエⅡの時なんか、妄想だけで震えたくらい。



【マップはアレフガルドの4倍!】    


 マジか?! 島じゃなくて世界を!     

 船で海を渡り、大陸から大陸へ!    

 なにココ、天空の台地行ってみたいっ    

 うあー、一瞬でテレポート。あの島に何か!


【一人旅から仲間と共に3人で!】    


 くぅ、ついにパーティか。

 モンスターまで?

 集団攻撃魔法……っ

 ダメだ、早く仲間を集め……



 まあ、そんな感じで。

 3種の鍵とか、店の中の宝箱を開けられるとか、まあ話題に事欠かなくて、いちいち売り文句に反応しては妄想して、ワクワクが止まらなかった日々。

 もう「パソゲーで知ってるよ」的な優越感はすぐに跳んじまってたね。ファミコンが羨ましいなんて浅ましい気持ちはなく、ただ、「ドラクエⅡやりてぇ」だけだったな。欲望丸出しだ。とにかく、今すぐにでも「旅の扉」をくぐりたかったんだよー。あの頃の子供はみんな、頭の中で10回も100回もあるいはそれ以上「旅の扉」でワープしてたんだって。脳内リハーサルをしまくってたんだって!


 いや、そうなんだ。

 すくなくともオレにとってADVやRPGは、現実では叶えられない冒険を疑似体験させてくれる魔法のようなものだったんだ。


 流行ったしね。

 世界七不思議とか怪奇現象や心霊写真。

 水曜スペシャルの『川口浩 探検隊』とかね。

 外で遊ぶのが当然の時代。

 街中1ブロック使って警察ごっこしたり。

 城跡をフィールドにしたトリッキー・コースを、手製の特殊なクラブを使って攻略するガキ・ゴルフをしたり。

 弓矢やビニールボールでガンダムごっこしたり。

 色んな種類の水鉄砲や水風船でもガンダムごっこしたな。秘密基地を拠点に攻略戦とか。

 全国各地で子供が山野を舞台に遊んでた時代だ。


 

 そんなわけだから、オレの場合、RPGには“冒険を求めてた”と言っていい。それもファンタジー世界を舞台にしたRPGに熱を上げるのは当然の流れだった、てわけ。


 そうした中で、出会ったんだ。

 当時はまさかこんなにも長く続くとは思いもしなかったゲームに。

 ドラクエよりもパソコンRPGの香り高い、本格的なファンタジーRPG――『ファイナル・ファンタジー』に。




……あの、大丈夫だと思うけどP6好きですから。ほんとに。

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