第6章
俺は周りの人達が信用できなくなってきた。なんでみんな本当の事を言ってくれないんだ。
周りの奴らはみんな陰でこそこそ俺の悪口を言っている。俺が一体何をしたんだ!
俺はよく小林さんに相談を持ち掛けるようになった。小林さんは「そんなの峰君の思い過ごしじゃない?」という。しかし俺は納得できなかった。
俺は作業所にいるのが辛くなり、よく早退するようになった。
家に帰っても落ち着かず、布団を被って寝てばかりいた。ところが夜になるとぜんぜん眠れず、よく夜中に冷蔵庫をごそごそと漁るようになった。
また俺は以前では考えられないことだったが、周りの人達の態度が、急に侮辱しているような、自分に対して幼稚に接しているように思えだした。
俺は一日中考えが纏まらず、スッキリしないような感じになってきた。そういう俺の異変に感づいた小林さんは、俺の家に電話し、俺を精神科に連れていったらいいんじゃないか、と相談を持ち掛けた。
お袋も俺の急な異変を察知し、ある日作業所を休ませ、俺を精神科の病院に連れていった。俺はそこで細かい問診を受け、下った診断名が統合失調症だった。精神安定剤と睡眠導入剤が処方された。
俺は度々作業所を休んだり、早退するようになった。その度、栗田さんが心配してLINEを送って来た。
峰君大丈夫?体調悪いの?最近欠勤や早退が続くけど…
私も時々体調悪い時があるよ!峰君も気を付けてね!
という内容だった。
俺は次第に幻聴や幻覚に苦しめられるようになった。よく幽霊みたいなのを見たり、UFOみたいなのが空を飛んでいるように見えた。
またよく喉が渇き、水分を摂るようになった。
この異変はなんなんだろう?