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男の娘 第十五部 第五章

 あけましておめでとうございます。


 今年もよろしくお願いします。


「まあ、気持ちは分かるけどね。貴方、最初は昆虫と植物の形態だし」


 などとグリュンクルドが空気を読まないで女神エーオストレイル様に言い切ってしまう。


 そう言われてみれば、どちらかというと異端の姿だよなぁと思う。


 何しろ、神話があまりにも美化されすぎてるのでしょうがない。


 さわりだけしかしらないが、たしか神話の中では黒い甲冑を着た人間型の神様である男神エーオストレイル様が雄々しく美しい鳥の翼のような羽根の生えた前世で言う天使のような姿で異様な姿の邪神に勝つのだ。


 だが、現実は昆虫に近くて鳥のような羽根というよりは甲虫のような羽根だし、甲虫の外骨格が黒い甲冑に見えるだけだ。


 実際、皇太子殿下は甲冑だと思っていてるのはカブトムシみたいな甲虫のような黒い外骨格なだけだし。


 これが実は甲冑でなくて、昆虫の甲虫の身体だと言うならドン引きだろう。


「やっぱり、そう思うか? 」


 などとおろおろした感じで女神エーオストレイル様が俺の身体で呟く。


 どちらかと言うと、ニュアンス的にはグリュンクルドに言われてのように見えるが実際は俺が思ったことを聞いて焦っているのだと思われた。


「でも、全力出さないとバーキラカには勝てないよ。あれは最強の一角だし。貴方がやっと倒した相手だもの」


 などとグリュンクルドが話すがもう女神エーオストレイル様は聞いて無いや。


 多分、内向的になって考え込んでいる。


 心がこちらからは読めないが動揺の気配は感じているので、困っているのだけは良く分かる。


「別に、姿なんて気にしませんよ。こないだ一緒に戦いましたし」


 などとこれまた空気を読めないヨハンが言いやがった。


 まあ、そういう空気が読めないとこが修羅って厨二で名付けた所以でもある。


 戦闘狂だから、あまりそう言うの気にしないしな。


「甲冑姿の羽根で行きましょう。それで飛ぶなら、まだ誤魔化せるでしょう? とにかく神殿から引き離さないと。そして、帝都から引き離してから本格的に戦いましょう」


 俺がそう女神エーオストレイル様に提案した。


 皇太子殿下も大切だが、帝都の国民にもアピールは大切だ。


 女神エーオストレイル様は実は昆虫型で、その姿で戦ってますだとイメージが悪いかもしれないし。


「わ、分かった」


 女神エーオストレイル様が動揺しながらも頷いた。


「ええ? そもそもバーキラカは神殿に入り込むつもりだから帝都から引か無いと思うよ? 私だって、あそこが全ての本山だと思うし。正直、貴方も知らないんでしょ?  

あそこに何があるのかを……ねぇ、エーオストレイル? 」


 ちょっと探るような顔つきでグリュンクルドが西園寺翠(さいおんじすい)の顔でいたずらっぽく聞いた。

 

 これは演技の顔では無かった。


 妖精のようにも、なんにでも興味を持って知りたがるとは聞いていたけど、そういう感じの表情だった。


 そして、もろにそれに対して動揺しているのが女神エーオストレイル様だ。


 本当に何があるのか知らないんだ。


 夫婦になって子供まで作ったのに……。


 考えていたのと全くイメージが違ってきた。


 つまり、初代皇帝は何かを隠していた?


 仲が悪かったとは考えにくいので、そうでは無くて、言えなかったのか?


 などと俺が考えるたびに女神エーオストレイル様がびくんびくんと動揺している。


 駄目だこりゃ。


 これ以上、動揺させると秘密を調べる前にバーキラカに負ける。


「とにかく、バーキラカに神殿に入られないようにしましょう。中に何があるのかは後日という事で……」


 俺がそうきっぱりと告げた。


「し、しかし……」


 などと女神エーオストレイル様が俺の身体で動揺丸出しで呟いた。


「いや、時間が無いよ。今度は上から入るつもり見たい」


 そうグリュンクルドが告げる。


 言われてみたら、凄まじい縦揺れが起きた。


 地下に続く場所を探して、地面に振動を与えて入れそうな場所を探しているらしい。


 地震のような揺れが止まらない。


 そのせいであちこちの建物が崩れたりしていた。


「ちょっと、まずいですよ」


 ゲオルク達が動揺している。


 石造りの建物が多いせいで地震に非常に弱いようだ。


 地震が無い場所なんだから仕方ないけど。


「とにかく。あいつに止めるように言わないと」


 などとグリュンクルドが薄透明の妖精のような羽根を拡げて飛んだ。


 西園寺翠(さいおんじすい)のような容姿とあいまって、本当に妖精が飛んでいるように見える。


  一瞬、そのグリュンクルドの姿を見て女神エーオストレイル様が躊躇したが、仕方なく甲虫の外骨格のような鎧を思いっきり姉の黒騎士の甲冑のように見えるように変形させて、あの虫のような羽根を出した。


  その姿は、かなり細部までこだわった感じで、姉の黒騎士の甲冑を真似ており、そう言う事も出来たんだと感心した。


 でも余計な装飾まで拘った分、時間がかかったのと、恐らく戦闘力は落ちているんじゃないかなと不安になる。


 しかし、グリュンクルドと飛ぶとなると帝都の人達も見るので仕方ないのかもしれない。


 パーサーギルを倒した時と違って人目があるから簡単には行かない。


 無茶が出来ないと言う事だ。


 意外とバーキラカが帝都の神殿に無茶苦茶な突撃をするのは何も考えていないようで、実際は間違いなく女神エーオストレイル様の戦闘力を減らしていた。


 そこまで考えていたのなら、相当な奴だけど、どうなんだろうか。

 週一でやってますが、どこかで二日に一話に戻したいと思ってます。


 いろいろあって、今は無理ですが……。

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