先輩と友達のラブライフ
喫茶店....
ストーカーから助けた学園の先輩と一旦、落ち着くために喫茶店に行って、休むことにした。
「申し遅れたわね。私は二年のキュリ・ガルシアよ、宜しく。」
珈琲を飲んで落ち着いた先輩は私達に自己紹介をしてくれた。詳しい話を聞くと、どうやらクラスで好きな友達のプレゼントをあげるために街まで来たらしいが、運悪くあのストーカーに捕まってしまって現在に至ると言う事らしい。まぁ襲われるのも無理はない。先輩のスタイルは私が若干、羨ましいと思う程良くて動作や話し方ですら色気があるから、馬鹿な男共なら一瞬で堕ちちゃいそうな位の美人だった。
「しかしまぁ、こんな友達思いな先輩を襲うとはふてぇ野郎でしたねぇ。ですが安心してください先輩!この俺が居るからには貴女には傷一つも付かせません!」
奴が胸を張ってドンと叩き、高らかに宣言したが、さっきから鼻伸ばしてる奴に言われたくないと思ったわ。
「あらあら...優しいのね貴方、ありがとうね。それにわざわざ私なんかの為に一緒に付き添ってくれる貴女達にも感謝するわ。本当にありがとう。」
「あぁいえ、私達は只の偶然で出会ったとあいえ、同じ学園の生徒で先輩なんですから、付き添うくらい構いませんよ。」
「そうですよ、これも何かの縁って言いますし、もしご迷惑でなければ私にも何か先輩のお手伝いをさせてください。」
先輩のお礼を素直に受け止め、私は買い物の帰りついでに先輩の手伝いを申し出た。それを聞いた先輩はあらあらっとまるで若奥様みたいに頬に手を当て、喜んでいた。
「じゃあ早速だけど、私のお友達にプレゼントしたいのだけれど、正直何をあげればいいか迷ってるの。去年はあの人の好きなノートをあげたんだけど、ダブってしまってねぇ...凄く恥ずかしかったわぁ。」
先輩の昔話を聞いて私達も色々と案を出していったが、奴が先輩の手を握り、こう言い出した。
「先輩、俺的にはあげる人の好きな物よりも、貴女自身の好きな物をあげれば良いと思いますよ。互いの好きなものを共有する事は信頼を得る事にもなりますからね。」
変態の癖に中々、筋の通った事言うじゃない。それを聞いた他の二人も何故か納得していた。そうして私達は街中の店を訪れて、先輩が一番好きな白の水玉模様のカチューシャを購入して私達は先輩と別れたが、私は女の感のせいかあの人の展開が気になって仕方が無かった。
「...ねぇニマ、キュリ先輩がプレゼントする友達って性別がまだ分かってないよね?もしかして、友達って言うのは嘘で本当は男とかじゃない?」
「ふぇえ!?まっまっまさかそんなこと...あるわけ...!」
ニマは顔を赤らめてゴニョゴニョと指を混じりながら言ってるが、顔には見てみたいと書いてあった。だから私は一緒に行こうとしたが、奴だけは何故か断った。
「悪ぃシズさん、ニマさん、俺はここから先は行けねぇよ。それに出来れば二人もあの人達の邪魔はしないでおいた方がいいんじゃないかな?」
奴は訳分かんない事を言ってるが、私はそもそもこいつとは一緒に行動するつもりはないし、勝手にすればと言い残して二人で先輩の後を追った。
街外れの小屋...
気が付けば夕暮れ時になっており、オレンジ色の空が学園の背中から見えた。その学園の反対側に昔の人が住んでいた空き家があった。そこに先輩が行くのが見えたので私達はバレないように家の壁に隠れた。
「よし、いいニマ?絶対物音立てないようにね?」
「うっうん...!」
私達は壁からゆっくりと顔を覗かせ、先輩の姿を見たが、そこにはとんだ物が見えてしまった。
「んっ、んちゅ、んーぷはっ!」
「ん、んあ、んちゅ、あっ!」
なんとそこには先輩と知らない眼鏡を掛けたポニーテールの女の人がき、き、キスをしていた!それも濃厚で舌を入れる程に!
(はっ?はっ?はっ!?ななな何してるのあの先輩!!友達とか恋人って言うかあれって...!)
翌日...
「いぎゃぎゃぎゃ!?!?」
「あんた!!ああなること知ってて逃げたわね!!」
「ちょちょちょっとシズちゃん!駄目だよ落ち着いて!」
私はあの出来事が忘れられず、どうすればいいか分からず、取り敢えず奴に十字固めを喰らわせた。