ヨシヒロ、引導を渡す
「...何とかセーフ...」
傷が癒えた。
「お前マジかよ..."表"世界の怪我を治せるなんて聞いたことないぞ!?」
「ああ...それなら順を追って説明する。...とりあえずついてきてくれ。」
俺はシマについてくるよう促す。
「!..ああ。」
そしてディーネの泊まる宿にむかった。
「急に呼び出してすまない。...暫く俺の友人がお邪魔させてもらいたい。」
「ん。問題ない。初めまして。」
「おいヨシヒロ!?お前なんでこんなかわいいこと知り合いなんだよ!?」
「わかったから!説明するからまずは落ち着け!」
シマに座るよう促す。
「...そんなことってアリか?」
ひとまず今までに俺に起きたことをすべて話す。当然だがシマはそれまでの経緯に全く思考が追い付いていない。
「信じてもらうしかない。このハンカチの効果お前も見ただろ?」
「まあ、そうなるわな。信じるしかない感じだわ。」
とりあえず納得をしてもらう。
「それで俺がお前を呼んだのはほかでもない、このしばらくの間俺の代わりにディーネと行動をしてほしい。」
「僕は良いけど...こっちのディーネちゃん...だよな?に了解はとらなくていいのか?」
「ディーネ、今は時間がないから特別だ。スキルを使ってもらえないか?」
あいにくあまりこちらに長居すると怪しまれかねない。
非常時だから仕方がない。
「...なるほど。うん。問題なさそう。」
「大丈夫なのか?そんなんで?」
シマが尋ねる。
「とりあえず今はその話はあと!もう1個大切な話があるんだよ。」
そう言って俺は言葉を切る。
「シマ...お前、今〔スキル石〕何持ってる?」
「ちょっと待て...ええと、大体10個かな...」
シマがアイテムストレージを確認しながら答える。
「すまない!それを一旦俺に全部譲ってくれ!」
「マジか...それは予想外な頼み事だな...」
「しょうがない...1個だけ"表"世界でお前に使わせてやるから!」
仕方がない。出血大サービスだ。
「!?そんなことができるのか?」
シマが驚く。
「ああ。現に俺の投げたボール見たろ?あれだよ。」
「なるほど...あれはそういうことだったのか...それなら願ってもない相談だな。...よし、わかった!」
そう言うとシマは俺にすべての〔スキル石〕を渡した。
「ありがとう。恩に着る。...ほんとにそろそろやばいから帰るわ!また学校で!」
「おう、じゃーな。また明日。」




