歩の人生記録~プロローグ1~
人生初の執筆です。
拙い部分あると思いますが、暖かい目で見ていただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。
ーーーーー金がない....
財布を眺め溜め息をつくのは俺、加藤歩。28歳独身のフリーター。ボサボサの茶髪にパーカー姿の冴えないやつ。
朝コンビニのバイトをして、昼間寝て、夜はホームでもあるゲーセンのバイトをしている。
いわゆる「クズ」ってカテゴリーに入らなくもない、いや、入る人種。
得意な事といえばゲームくらいなもんで特に取り柄もないし....
そんな俺でも2度の恋を経験している
1度目は19歳の頃、同じ大学の女の子と恋に落ちた。それなりに愛を育んだつもりだったが、卒業とともに俺は就活に失敗、彼女はしっかり社会人となりあっさり自然消滅。
2度目は24歳の頃、まだだらだらとフリーターをやっていたある日、シフトが同じだった2つ下のギャルの女の子に言い寄られ付き合うことになったのだが、これが最悪。筒持たせってやつ?騙されて200万の借金を抱え込むことになった....
さすがにこの時は騙されたこともだけど、何より200万なんて借金背負ってこれからのこと考えるのが嫌でしばらく引きこもって現実から目を背けてた。でも借金取りが家に押し掛けてきた時に現実に戻ったよ。なんとか折り合いつけて金利は免除してもらったけど。
そんなんで今日も借金返済やら家賃やらの支払いで残高230円....
----なにやってんだよ、俺。28歳のいい大人が弁当ひとつも買えないなんてさ....
新潟からはるばる東京までやって来て、大学に通って....
結局こんな末路....あの頃の希望に満ちた俺はどこいったんだよ。
そんな重苦しい気持ちを抱えながら、今ホームでありバイト先のゲーセン「ニューアイランド」に着いたわけだけどさ、そうだよ、今からバイトだよ。
貧乏暇なしってね、ハハハ....
----だが、いつものように常連のプレイを眺めながら掃除して、機械チェックやら客入りの記録やらして、何事もなく1日を終えるって思ってたんだよ。
うん、女神ってのは、突然訪れるんだなって。
そう思った....