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一家  作者: 大和香織子
第四章 最終章
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7

「あなたいきましょうよ。私は一分でも一秒でも娘の事をずっと考えてきたの、だからもう離れたくはないの」


私は、下を向いたままの父に


「ヘブン様はきっと喜ばれると思いますよ、私を信用してください、大丈夫ですから…」と言った。


               *


「ヘブン様、私に紹介して下さった一家の事を覚えていらっしゃいますか?」


「もちろん」


「実は、その家族の娘さんが見つかった様で何でも娘さんが事業を起こして大成功されたらしく農業はやめてそちらの手伝いをしてもらいたいと頼んだみたいなのですがどうでしょうか」


「年収はおいくら」


「おそらく…億単位です」


「なんていう会社?」


「駅前にもある「Farbe der Blume」という洋服ブランドです」


「…すぐに娘さんの事を応援してあげて欲しいと私が言っていたわよと伝えてあげて」


「わかりました、ヘブン様さすがでございます」


その後、父と兄二人は会社で働いてもらい、母には家事をしてもらう事にした。


「お父さん、あの子本当に私の娘なのかしら?」


「当たり前だろう…なんてことを言うんだ」


「そうかしら…でもあの娘は左利きだったでしょう?でも今は右手ばかり使っているのよ…顔は確かに娘なんだけど、なんだか別人みたいに感じるのよ」


「社会に出て自分で起業してみて色々直したんだろう」


「でもそれだけじゃないのよ…あの子が小さい頃よく遊んでいた人参を持ったウサギのぬいぐるみを見てもそんな汚いぬいぐるみ捨てたらってそう言ったのよ」


「昔のことで覚えてないだけだろう」


「そうかしら…でもあれだけ小さい頃大切にしていてあれがないと眠れない様な子だったのに」


 リビングに入ろうとした千春はその言葉を聞いてしまうのだった。

                  

                *


『速報 「天の風」代表者の杉田薫(37)が恐喝、詐欺罪等の容疑で逮捕されました。』


「みなさんにお話があるんです」私は千春と家族がいるリビングで話し始めた。


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