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一家  作者: 大和香織子
第一章 被害
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私は「元会社の人なら今は父には関係ないし、そんなよく知りもしない人を簡単に家に上げるだけでなく、連日泊まらせるのは反対だ」と言ったのですが、



「そんな心が貧しいことを言うもんじゃない」と言って全く相手にしてくれませんでした。


 母は自分がお気に入りのタレントのサインをその人がお願いしてくれたお蔭で手に入ったと言って大喜びでした。


 母にメールの存在を打ち明けようかと悩んだのですが、兄たちにも何か理由があるのかもしれないと思い、その場で言うのはやめることにしました。


 しかし、何日経ってもその人は家から出ようとしないんです。


 堪り兼ねた私は、兄たちを強引に喫茶店に引っ張り込みました。


 そして、怪しい人と疑っていたのに、どういうことかと問い詰めました。


 「画像やメールを一から最後まで見てみたら、悪い人ではなく、寧ろ慈悲深き素晴らしい人なんだ」と真ん中の兄が言い、一番上の兄も深く頷きました。

               


            *


 その人は相変わらず毎日私の家にいました。ある日その人は、沢山買い物をして、自分が料理を振舞うと言い出したのでした。


その人が台所に立ち始めてから、「これ揚げて欲しい」と魚にパン粉などが振りかけてあって後は、揚げるだけで一品が出来上がると言うものでした。


 私は自分で作ると言いだしたのに、何故こちらを巻き込むのかと思い「自分で揚げては…」というと、「揚げ物は自分は怖くて出来ない」と言うのです。


 それを聞いて、その人の事が益々嫌いになりました。


 だって、自分で揚げる気がないのに、わざわざ買ってきたと言う事は、最初から私に揚げさせるために買ってきたという事なのですから。


 私とその人が、すごく親しい関係とかであれば勿論喜んで手伝いますが、その人はいつも私にだけは他の皆と接している時と違うのです。


 そして、二人きりになった時に、私とその人とどちらがこの家で上の立場なのかと私に聞いてきたのです。


 いいですか、ここは私の家であり私のここの家族の一員なのです、でもその人は私に確かにそう言ったのです。


 上も下もありませんよね。


 例えば兄が私より年下の人と結婚したとして、私と義理の関係になったとして自分は末っ子なので、例え私の方が年上だとしても、

 義理の妹になりますし、そういう関係であれば理解しづらい質問でも自分が上の立場に居たいんだろうなどと思いますが…


 その人は完全に他人なので、この家族内での立場上を聞いてくる意味が本当に分かりませんでした。私の考え方がおかしいのかと思い数人にきいてみましたが、どの人もその人が言える立場ではないと言う意見でした。



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