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一家  作者: 大和香織子
第三章 数年後
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7

そして、他の信者は「ヘブン様~ヘブン様~」と正座をしながら祈っていました。本当に異様な光景でしたね。


 ですが、自分もヘブン様と祈るようにならなくてはいけないので、その時はとにかくハイハイと聞き続けました。


 家族や兄たちを探さなくてはならない、その一心でしたから。


 ヘブン様への祈りの捧げ方などを教えてもらって、すぐに私も熱心にやり熱い気持ちを演出しました。


 会社の合間を見ては、何日も通いました。


  それなりに、「天の風」で認められ出したころ、「あなたにはヘブン様のもっとお近くに行けるだけの資格があるから、お金に余裕があれば、全額でも寄付したほうが良い。そうすれば、もっと幸せになれるし、とにかくあなたにはそれだけの才能があるとヘブン様もいっておられた」なんてある日突然言われたのです。


 こうやってお金を巻き上げているのだと思い、笑い出しそうになってしまいましたが、


「そうなんですか、いくら寄付したらいいのでしょうか」と嬉しそうにして聞いてみたのです。



 「三千万もあればシルバークラスだけど、あなたの場合一千万円でもシルバーに行けると思う」と、そうやって言うのです。


  私の会員情報として全財産が五千万円なので、いきなり五千万だと言えば、怪しまれるから、中間より少し上の三千万円とわざと高めに設定した後に一千万円と言ったのでしょう。


  初めから一千万円だと言えば、いくらヘブン様を信じ込んでいるにしても高すぎる金額ですが、三千万円と言った後での一千万円であれば安く感じる、そういう心理的な物を利用したのでしょう。


 そして、そこにいいクラスに入れてもらえるとなれば、自分の存在価値も上がる…実にうまく考えていますよね。


  私は「わかりました、シルバー会員に早くなりたいので、一千万寄付させていただきますので、どうかヘブン様に伝えてください」と必死なふりをして伝えました。


  このヘブン様と言うのは、特別クラスのものでしか会えないようになっているらしく、それもほとんどの信者の方は会ったことがなかった様子でした。


  後日、お金を用意したので振込先を教えて欲しいといったのですが、なんと「あなたは十分に幸せだからここにはもう必要ない」と強制退会させられたのです。


  わたしは、せっかくここまできたのにと、頭が真っ白になりました。


  その後も、天の風の修業場まで足を運びましたが、門前払い状態でした。



  そこで、退会させられた理由を調べたんですが、


どうも修業している間に写真をとっているらしく、


 その人に私だと言う事がバレてしまったのでしょう。


 顔がばれた以上、そこに居続けることはできませんでした。


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