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一家  作者: 大和香織子
第一章 被害
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3

二人は帰ってくるなり嬉しそうにその人に話しかけたんです。


私以外みんなその人と打ち解けているようで、私一人だけ部外者になった気分でした。


みんな楽しそうにしている中に、私は入っていけない。


 怪しいその人が、どうして家まできたのでしょうか、それが一番の謎でした。

 私は一人部屋に戻り、その人が帰るのを待ち続けました。


 ですが、何時になってもその人が帰る様子がないのです。


 仕事で疲れている私は、待ちくたびれてその日は寝てしまいました。


 朝早く起きると、その人がリビングで寝ていたのです。これには驚きました。


 念の為、部屋が荒らされていないか確認しました。特に物がなくなっていることはなかったので、その人がこの家に居ることに違和感を感じつつも会社に向かいました。


 兄二人に、昨日のその人が家に来たのはどういう事かとメールしましたが、一番上の兄からは「大丈夫」と三文字だけの返信がありました。真ん中の兄からは返信が来ることがありませんでした。


 男兄弟って本当に素っ気ないですね。


 詳しい事は母に聞けばいいのですが、母は携帯電話を持っていないので、メールでやり取りをすることは出来ませんし、


専業主婦の母なので家に電話を掛ければ繋がるのですが、会社にいる時に掛けるわけにはいきません。例え、休憩時間だとしてもそんなに長くなりそうな話絶対に出来ません。


 そこで、その日は残業をせずに早めに帰宅することにしました。走るようにして家に帰ると、なんとその人はまだ家にいたのです。


 そして私が家に帰るなり「お風呂沸いてるよ」なんて親しそうに言ってきたのです。 まるで自分の家の様な口ぶりでした。


 母に事情を聞こうとするのですが、常に近くにその人が居るため、聞く時がありませんでした。


 その人は、図々しいことに、その日もその次の日も泊まったのです。


 事情が聞けないままにいると、数日後、父とその人と兄二人は出かけて行ったのです。


 今だと思い、すぐに母に「あの人は誰」と聞きました。


 「あの人は父の元部下で今は売れっ子経営者」と母が言うのです。


 は…元部下?すっかり騙されている母を見て哀れに思いました。母はあの画像の存在をきっと知らされていないのでしょう。


 「大丈夫」だといっていた兄を見て、これも父を助けるための作戦なのだろうと思い込もうとしましたが、どう見ても作戦的な感じではないのです。


 きっと、その人を家を呼ぶために、すっかり騙された父が適当に母に説明したのでしょう。


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