表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一家  作者: 大和香織子
第三章 数年後
26/46

2

やっとの思いで実家がある道を左に曲がると、そこにはこの辺の町では酷く浮いた外観の水色と白色のボーダー柄の外壁の家が立っていた

 驚いて駆け寄ると、紛れもないうちの実家の場所であった。


 その家には「天の風」と立てかけてある…。


 前にずっと疑っていた「天の風」が自分の実家になっていることに驚く。みんな大丈夫だろうか、 慌ててベルを鳴らす。


「すみません」

「はいはい」中から出てきたのは、家族の姿ではなく、全く知らないおばさんの姿だった。


「あの~ここは?」


「はいはい、あなたも幸せになりたくてここへ?」おばさんはよく来たわねと言う様な顔をしながら言ってきた。


「いえ…そうではなくて以前ここに住んでいた方は今どちらに?」


「ここに住んでいた方ねぇ、さぁどうかしら私たちがここに来たのは数年前だけど、その時には、既に私達だけだったからねぇ」


「そうですか…すみません、ありがとうございました」


「あ、ちょっと待って、せっかく来たんだから何かの縁だと思ってこれ持って帰ってちょうだい、またいつでもいらして」おばさんはそう言うと天の風というパンフレットを渡しに渡した。


 ざっと中身を見てみる。いかにも宗教と言った感じのパンフレットだった。


 私は実家を後にして、近所の人に聞いて回った。


「あの~すみません、天の風になる前に住んでいらっしゃった方ご存じないですか?」


「そこに住んでた方は多分引っ越されたんじゃないかしら、全然最近見かけないから…あそこの人ね、ある日この町にやってきてね、それがうるさいったら、どこか別の場所でやってほしいわ。気味も悪いし」


「そうですか…」その後も色々と聞いて回ったが、私をちゃん付けで親しんでくれる方達にも聞くが、皆口を揃えるようにして、急に見なくなったと言い心配そうにしていたのだった。


 生きているのだろうか…。


 警察に行こうか…。


 心配でたまらないけど、警察に今行ったところで何も分からないし、ただ引っ越しているだけかもしれないし…。


 現段階で警察に行ったところでまともに動いてもらえないだろう…。


 携帯に入っている電話番号に電話するも既に解約されており、メールを送ってもエラーになり送信できないというメッセージが戻ってくるばかりであった。


 家族全員と電話でつながることは誰一人として出来なかったのである。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ