全ての始まり
「おいおい、伸也まじで入るのか」
おれにはこの洞穴に入ってみたいなどという気は起きなかった。
人気の全くない山奥、今思えば何でこんなところまで来てしまったんだろうと後悔している。
何故こんなところにいるかというと…
「なあなあなあ、夏屶〜」
「うるさいなぁ、聞こえてるよ、今度はなんだ伸也」
おれの名前は浅原 夏屶
長い授業が終わった後の休み時間、伸也はおれに毎回と言っていいほど話しかけてくる。
このお陰でせっかくの休み時間なのに、おれにとっては何の意味もない。
毎回おれの貴重な休み時間を無くしてくれるこのうるさいやつの名前は、鷹 伸也。
伸也はいつもくだらない話で1日を過ごしている。
おれにはそうとしか思えなかいほどくだらない話ばかりを1日に何度もしてくる。まぁ嫌いではないんだが、たまに思うのは…
うざい
てか絶対その性格は外見に似合ってない。
伸也は茶髪でピアスをしている。いつからかこんな容姿になっていた。
外見は変わっても中身は変わらないってやつだ。
てかおれも誰にこんな長々と伸也の説明なんかしてるんだろう。
非常に面倒なので、本当に適当に答えるおれ。
「さっさと言ってさっさと席に戻れよ」
「そんなこと言うなよ。今日の話はまじですげえんだぜ!」
(いつも言ってる台詞だろうが)
「で、今回はなんだ?街で美人でも見つけたか?」
この冗談には別のところから応えが返ってきた。
「あ〜ら、美人って私たちのこと?」
(またうざいのが来た…)
新橋 霞、川口 美沙、加島 清美の仲良し三人組。
霞はショートヘアーで…ってまた一人一人説明するのは面倒だからカット。
てかおれも誰に言ってるんだ。
一回病院に行く必要があるかもなぁ。
まぁとにかくおれら伸也と青葉 一稀の男三人組とで神藍高3-2六人組を作っている。
一稀はと言うと今はおれの横の席で、授業から引き続き夢の中…
(こいつも呑気だよなぁ…)
「どこに美人がいるって?…うわ!痛って〜!この馬鹿力女め」
大げさに動いてみせる伸也、それに力一杯につっこむ清美、状況説明をしているおれ…
真面目に病院を考えようか。
(てかイチャつくならよそでやれよバカップル)
伸也と清美のイチャつきようには今さら誰も言葉が出ない。
それから数分…いい加減二人の会話に飽きてきたおれ。
霞と美沙は一稀を叩き起こして反応を楽しんでいた。
「おい、伸也!すげえ話をするんじゃなかったのかよ」
こういう時だけは思う、人って暇になるとくだらない話でも求めてしまうもんだな。
「ああ、忘れてた。よしよし、丁度よく六人揃ってるな。実はな…霊享山って知ってるよな?いや、知らなくても知ってることにしてくれ。あそこに洞窟があるらしいんだ。今度行ってみようぜ」
(げっ!)
聞かなければよかった。
もちろん女三人は大賛成で、すぐに行くことになってしまった。
伸也のやろうはおれの意見は完全無視で、普段は見せない早さで計画立てをしていた。
というかただ日にちと時間だけを決めていた。
(いきなり明日かよ、せっかく土曜なのに面倒だな…)
「夏屶!絶対来いよ!」
(ちっ、やっぱりお見通しかよ)
こういう時だけは勘がいいんだよな。
「夏屶君絶対に来てよ〜」
「わかったよ!行けばいいんだろ、行けば」
まさか霞から言われるとは…
霞からおれを誘ってきたのは初めてだったかもしれない。
覚えてないだけかもしれないが…
まぁ、そういうことは覚えてないのが当たり前だよな。
こうして五人に迫られ渋々行くことになった。
夏
「えっと、今回主役の夏屶です。てかこれ後書きじゃないの?」
伸
「細かいこと気にするなって!」
清
「そうだよ〜。夏屶くん細かすぎるよ〜」
夏(出た!バカップル!)
伸
「あっ!なんだその目は!」
夏(何でこういうことにだけは勘が働くんだよ)
伸
「夏屶の考えることなんて簡単にわかるぜ」
夏
「はいはい…てか一稀はまた寝てるよ…」
一
「zZZ」
霞
「一稀君ってよく寝るよね〜」
美
「今回私喋ってなくない?」
霞
「そうだっけ?」
伸&清
「どんま〜い」
夏
「てか伸也!本編でおれを無視しただろ」
伸
「ん?なんのこと?」
夏
「もういいよ…山行きたくね〜」
霞
「夏屶君絶対来てよ!じゃないと話が続かなくなるから」
夏
「はい…」