雨の日の僕らは優等生じゃない
土砂降りの世界で二人
傘を投げ捨てて逃げてしまおう
この身体が濡れたって
心配するのはお互い様
良い子ぶって言いなりは
もう疲れちゃったんだ
優等生の僕ら二人で
ちょっと悪い子をしてみよう
学校一回サボっちゃおうよ
心配かけちゃ駄目だから
制服を着て「いってきます!」
その後休みの連絡をした
優等生の僕らがサボるなんて
思いもしないようで
先生は「お大事に。」
ちょっぴりちょっぴり胸が痛んだ
街なかでバレないように
人のいない廃れた公園へ
靴を履いたまま
ブランコで立ちこぎ
息苦しいネクタイを緩めて
ボタンは三つ目まで外してしまえ
ネクタイを地面に投げ捨てた僕を見て
君は声を上げて笑った
久しぶりに聞いた高笑いは
昔と何一つ変わっちゃいなかった
君は僕の真似なのか
首につけられたリボンを投げ捨てて
スカートを三回折った
本当はこうしたかったんだと
いたずらに微笑む
数十分もすればこぎ疲れて
ブランコから飛び降りた
飛び散った水たまりは
僕らの足元を濡らす
びしょびしょになったっていいんだ
今日は優等生じゃないからさ
「帰ろっか」
「そうだね」
明日からまた
僕らは優等生だ
シャツのボタンは開けない
スカートは一度も折らない
ネクタイとリボンで首を絞めたまま
酸素の薄い日常を送る
それでも
雨は僕らを慰めてくれる
優等生ぶろうとする僕らを
やさしく隠してくれるんだ
「今度雨が降ったらさ、また此処に来ようよ」
「そうしよっか」
ご覧いただきありがとうございました。
雨の日は、優等生なんてやめてしまおう。
誰かに届きますように。




