【第2部:過去と今と未来の私】第10話「晩年」
「ここを過ぎて悲しみの市」
何もかもが終わってしまわぬよう、保険をかけておきます。えぇそうです、ダンテです、そして「道化の華」です。ダメなら何度でもやり直せば良いのですよ。
──第10話「晩年」
薫の能力により、先ほどまでいた世界とはとは別の世界にたどり着いた一同。赤い空と全く人がいない点を除けば元の世界とほとんど変わらない。
バベルズ(らしき建築物)も建っている。一同はとりあえずバベルズの正面入口の方まで歩くことにした。
「ホントに別の世界に来ちゃったね。誰もいないよ」社長は足どり軽くキラキラした目で周囲を眺めながら歩く。
社長の言葉で薫はファーレンハイト戦の地下大聖堂を思い出した。
「別世界と言えば、第一課の光風霽月さんが世界を創れる能力でしたっけ」
「そだね、光風の創った世界におじさんもよく連れてってもらったよ」
「この世界も光風さんが創ったものなんですか?」
「いやぁ違うだろうね。でも誰かが創った可能性は十分にある」
一方の東蓋と優香。優香が東蓋に抱きついて離れない。
「優香ちゃん、そろそろ離れて」
「ふたりきりの時はゆうちゃんって呼んでくれたのに」
「……ゆうちゃん、歩きにくいから離れて」
「イヤ、こわいからこのままが良い」
「……」
百合とは儚くも尊いものである。
「社長、俺たち死んだ方がいいんじゃないですか?」
「古のオタクみたいなことを言うね。今のオタクは『寿命が伸びた』とか『万病に効く』とか言うもんだよ」
「確かに。それもそうですね」
バベルズ正面入口の前、磔にされた老人の姿が見える。近寄って確認するとその人物は身ぐるみを剥がされてムキムキの筋肉があらわになった状態で、すなわちパンツ一丁で磔にされていた。ちなみに青色のトランクス。老人はシクシクと泣いている。見間違いかと目を擦る者、ほっぺをつねる者、天を仰ぐ者。だが目の前にある光景は紛れもない事実であった。
「そういうプレイなのかと思った」
「百合の後にこれは胃もたれしちゃう」
薫と社長が失言するが無理もない。
「じいじ……」
「おお優香か! 来てくれると思っていたよ、ありがとう。さぁこっちにおいで」
「なんか想像してたのと違う」東蓋は思わずつぶやく。
優香が東蓋から離れ、おぼつかない足取りで老人に近づく。ふたりは1分ほど見つめ合う。再会の喜びを噛みしめているのだろうか、それともどういうリアクションをとればいいのか思い悩んでいるのだろうか。しばらく沈黙の時間が流れたが、その沈黙を破ったのは優香であった。
「私、おじいちゃんのことをじいじって呼んだことないんだけど、そこら辺大丈夫そ?」
ブラフ。化物側とて警戒していたはずだが、こうも簡単に引っかかってしまうと言い訳の余地はない。
「……クソガキめ!! こ──」
化物の腹をえぐる墨。名もなき化物、討伐完了。東蓋が優香に駆け寄る。「大丈夫?」
「とっちー!」優香がすぐさま東蓋に抱きつく。
「……今日すごい抱きついてくるね」
「えへへ、そうかな。とっちーがいると安心しちゃうからかも!」
「……」東蓋は優香の頭をポンポンするだけで何も言うことができず、しばらく沈黙の時間が流れた。
その沈黙をさらに不穏なものにしたのは、上空からヒラヒラと落ちてきた火の玉であった。
「あっがぶちゃん、今までどこ行ってたの? なんかボロボロじゃん、大丈夫? えっなになに? 百合の間に挟まるのは死罪? いいこと言うね!」
上空から突如として現れ、優香に斬りかかる男。薫はそれより速く、吸花で自身を除く三人を吸収した。
「足止めありがとう、がぶちゃん」
優香を斬りそこねた男は薫から距離を取り、だるそうな顔をしながら首をポキポキと鳴らした。
「不知火のひよこの邪魔があったとはいえ、今の不意打ちが当たらんとは。機動力、判断力、身体機能、閾、そして能力、全て上質。さすがオリーブを倒しただけの事はある」
ファンタシア副頭首、ロマン・ノワール。王族毒物、悪の代理。
「小寺優香を斬れなかったの、ナゼ? ナゼ?」
ファンタシア幹部、はてなちゃん。毒物、疑問の代理。
「まるで善い映画を見たあとの虚無感、先ほどまでの出来事が濁流の如く一挙に押し寄せて、根底に溜まる有耶無耶とした不満や諦めといったものをきれいさっぱり流し去る。あとに残るのは哀愁と懐古。あなたは分かるかしら、哀愁や懐古というものは、流し去ったはずの不満や諦めがただ形を変えただけのもの、私たちは不幸が好きなのね、ええ分かっていますとも、希望というものはいつまでたっても足りないままです。希望が欲しい、だから今苦しむというのは、皆がやることですが、私にはそれがどうも分からない。希望は嫌いです。生きているだけで辛いのに、お腹が痛いのに、雨が降っているのに、あっちに行けば温まることができますよという言葉を信じて、苦しんでもがいて足掻いて、何も得られず、死ぬこともできない、まるで馬鹿です。あなたも馬鹿、ええ、馬鹿です。今のあなたはまるで瓶の中のラット、希望ばかりで実体が無く、その希望は腐敗したクジラの腹のように膨れ上がって、いつか爆発する。そのあとに残るのは哀愁? それとも懐古? 馬鹿を言え、無だよ、姉上ならそうお怒りになるのでしょうか。虚無と無は違うということ、覚えておくと良いです」
ファンタシア幹部、長庚。毒物、道化の代理。
「演説台にいた人みんな来ちゃったのか。東蓋さんだけでも残しておけばよかったな」
「あなた、嘘がお上手なのね、気に入った。どこからどこまで嘘ですか? いいえ、その質問は意地悪でした、でも私は化物なのですから仕様がない、いっそ開き直ってもっと意地悪な聞き方をしましょう。百合だのおじいちゃんだの、あの人たちはそれを探しに行ったのね、黒い影が脱兎のごとく駆け抜けて行きました、ええ聞きます、あなたはここで死ぬのかしら。あの人たちはそれに値する人たちなのかしら」
「命をかけて大切な人を助けられるのであれば、御の字。命くらい捨ててしまえ」
「本当に死んでも良いのですか」
薫は冷静になって少しの間考える。「……やっぱり死にたくない。みんな助けて俺も生きる。それが俺たちの望む結末だ」
あの人の声を覚えている。最初に出会ったのは冬、クリスマスイブだった。それから約1か月の間、俺はその人とともにゲキドクの任務をこなした。最後に会ったのはファーレンハイト戦の時だと思う。この2か月あまり、どれだけ考えてもどれだけ探してもその人の姿を思い出すことはできなかったが、声だけは俺の耳に、脳に焼き付いている。「ナン!」とか言っていたのをおぼろげに記憶に残っていて、その声の性質からその人が女性なのだということは分かっている。手がかりはそれだけ、でも手がかりがあるだけマシなのかもしれないと、最近はそう思うことにしている。それにしてもナンって何なんだ。「ナンはナンでも食べられないナンはナンなんだ?」みたいなくそクイズを出題された気がする。そういや、俺もオリーブに対して「ナン!」って言って、斬られた右手をオリーブにくっつけたけど、よくよく考えれば全く意味がわからない。ちぎれた右手をナンにたとえる、正気の沙汰では無い。まあいろいろと切羽詰まった状況だったんだろうと思う。もしや「ナンはナンでも……」のクイズの答えは「ちぎれた右手」? それならそれで面白い。
悪い夢は目で見て、良い夢は耳で聴く。逢うべき人を、死なず、待つ。それで良い。
あなたの望む結末を。俺の望む結末を。俺たちの望む結末を。
長庚の口元が緩む。「やはりあなたは強い。ロマン・ノワール、油断しないよう、頼みます」
ロマン・ノワールが不機嫌そうに長庚をみる。「その長話は何とかならないのか。今日の演説内容もお前が用意してくれたのはいいが、あれを全部話すのかと辟易していたのだぞ」
「時間稼ぎは女の得意技です。それより良いのですか? 彼の姿が見えませんが」
ロマン・ノワールの背後、殺気。振り向くとそこには、はてなちゃんの生首が転がっていた。
「首切られてるの、ナゼ?」
「おい起きろ。お前はそんなことじゃ死なないだろ」
「死なないの、ナゼ?」
「私が死なないと言ったからだ」
「身体生やすの、ドウヤッテ?」
「なぁはてな、薫の居場所はどこだ?」
「足元にいるよ!」はてなちゃんが元気よく答える。
両脚を切り落とそうとした薫だったが、断念して距離をとる。分からないことをはてなちゃんに聞けば、何でも答えてくれるようだ。はてなちゃんの能力がある限り、奇襲はできそうにない。
「貴様、殺しに躊躇がないな」ロマン・ノワールが薫に聞く。「首を斬れば大量の血しぶきが出る。言葉で理解するのと実際に目の当たりにするのとでは全く違うはずだ。返り血を浴び、今斬った者の命の重みに震えないのか? ここまで血が出るものかと驚かないのか? それは覚悟か、それともそういう生まれなのか、どちらだ」
「手加減すると死ぬ、それだけのことだ。覚悟でも生まれによるものでもない」
それは虚無か、それとも無か。
「誤魔化すなよ。貴様の動きは人を殺したことがある奴の動きだ」
「……どういう意味だ?」
「そのままの意味だ。誰を殺した?」
「俺は誰も殺していない。……化物は討伐したが、人は誰も──」
「もういい。覚えていないのだろう」
ロマン・ノワールが薫の方へ歩く。薫はその場を動けずにいた。
「大切な人を殺したんだろうなぁ。貴様、両親がいないだろう? なんで自分には両親がいないのだろうか、そう思ったことはないか?」ロマン・ノワールは薫の目の前まで来ていた。「どっちだ?」
「知らない、俺は何も知らない……!」薫は膝から崩れ落ちる。
ロマン・ノワールはしゃがみこんで薫の顔を覗き込む。「私の勘はよく当たるのだ。不気味だろう、気味悪いだろう、そう言えよ。あぁそうか、覚えていないのだから気味悪いもクソもないか。へっへっ! 幸せ者め! 罪を犯した者は罰を受けなければいけない。そのためにまずは事実を認め、罪を自覚せねばなるまい。私は先ほどお前に、どっちを殺したかと聞いた。両方じゃない、どちらかだ。どちらかは裏切り者で、どちらかはお前に殺された。まずは裏切り者について喋ろうか。裏切り者は父の方だ。お前の父はそりゃあ立派な化物で、母を騙し、子を騙し、今ものうのうと生きている。私の勘が正しければ、私は化物を知っている。嫌な奴だよ。次にお前が殺した方について。ここまで話せば分かるだろう? お前が殺したのは、母だ。悲しかっただろうよ、なあそうだろう? あぁ覚えていないのだったな。いや、今の話を聞いて思い出したか!? どうだ、どうなんだ? なあ!!」ロマン・ノワールは持っていた刀で薫の左手首を切り落とす。
「何とか言ったらどうなんだ? 死にたくないのだろう? 次は右の義手を破壊してやろうか。……そうだ私と一緒にお前の父を殺しに行こうか! そうしよう、それがいい。嘘じゃあない、私もアイツは嫌いなんだ、最大限に協力すると約束しよう。元気出せよ、仇討ちだぞ。あぁそうだ、お前が元気になれるようにひとつ付け加えておくが、化物と人間のあいだには原理的に子どもは産まれない。例外はあるが、まあお前の場合は違うだろう。つまるところ、お前の本当の父を殺したのはその化物だ。どうだ元気になったか? 父殺しの化物を討伐できるのだぞ! これほど誇らしいこともあるまい」
薫は動かない。
「最後にひとつ、お前が討伐したオリーブは確かに化物側の奴だ。だがあれは脅されていた。誰に? 私にだよ! あれには弟がいて、それをネタにして脅した。そしたら『わかりました』と言ってこちら側に来た。もちろんMKウルトラで洗脳はしたが、あれを劇物として操る必要はなかった、というよりできなかった。あれは強い、人間のくせしてあまりにも強い。ああそうだ、あれは人間だよ! 洗脳されていたが紛うことなき人間だ! 王族毒物という肩書きだったが、あんな肩書き、強い化物みんなに振り分けられるからその中にアイツみたいな人間の一人や二人混ざっていてもおかしくない。面白いなぁ王族を守る王族毒物とは。いいや違うのだよ、王族とは無能な劇物または毒物の集団のことを指すのだ。人類はみな騙されていたのだ! 人類はついこの間まで敵であるはずの化物たちを守護していた。滑稽だ、愉快だ、そう思わないか? へっへっ、絶望で口が開かないのか可哀想に」
ロマン・ノワールは立ち上がり、聳え立つバベルズを見る。「象牙の塔が笑っていやがる」
薫は沈黙した。
「オリーブは人間だよ。お前はそれを殺した。人殺しだ!」
洗脳終了。
「おい長庚、エンドロールを使え。次は小寺優香のもとへ行くぞ」
ロマン・ノワールは空を仰ぐ。「それにしてもこの世界の空はこんなに赤かったか?」
切り落とされた左手を見つめる薫。右手が切り落とされたあの時を思い出す。ふと、思う。
罪のアントニムは何か。法律? 罰? 違う、ナンだ。
閾巫女がファンタシア開演を宣言し、長庚がエンドロールで終わらせる。つまり、始まりと終わりがある空間。そういう空間のことを人は物語と呼ぶ。ではこの物語を書いたのは誰だ? ロマン・ノワールではない。彼はしがない演者である。なぜそれが分かるかと言えば、彼の言うことに誤りがあるからである。あの時何が起きたか、誤りとは何か、それは墓場まで持っていくことにする。
俺を母殺しの大罪人として審判を下すこと、それがこの空間の存在意義であり、この物語の目的。優香さんのおじいちゃんをここに監禁しているのは俺を誘い込むためか、いや、この件は別だと考えた方がいい。この空間において少なくとも二つの物語が展開されていてそれがどう関連しているのか、……さっぱり分からない。とりあえず優香さんの件は東蓋さんと社長に任せて、俺は目の前のことを対処する。
俺を大罪人にしたいのだろう。ならば結構、するが良い。母殺し、人殺し。だがお前、知らないだろう。あの戦いでは誰も死んでいないのだ。虚構の国にて死ぬ者なし。あの地下大聖堂にいた者はみな、姿を変えて生きている。
それよりもっともっと大事なこと! 誰かがこの物語を書き換えようとしている。脱構築、その正体。全て、思い出した。
その者はこの世のあらゆる喪失と忘却をその身に引き受け、罪──それはかつて罪ではなかったはずのもの──を背負い、罰──偉大なる〈死せる父〉の名のもとに執行される唯一の救済であり、全面的・無限的な贈与──を受ける。世界の歪みや矛盾、この世の存立をおびやかすあらゆる異分子の「代理」として存在することを余儀なくされ、世界の「採算」を肩代わりしていたその人は、いま、深淵の汚泥から聖なる天蓋まで連なる天使の梯子を破壊し、死せる父への復讐を果たそうとしている。俺が全てを思い出した今、彼女の復讐は完遂される。
復讐、死せる父=嫌いな奴からの贈与(ギフト=毒)を拒否すること。父とは言うが男性であるとは限らない。もし仮に嫌いな奴が死せる父=バベルズ=「象牙の塔」=書籍姫であるとすれば、それを解体できるのはこの世でただ一人しかいない。その人、あなたの名は、西羅。
薫がどっこいしょと立ち上がる。
「なかなか良い前座だったけど、左手を斬るなら先に言ってほしかったな。そんなことより、ファンタシアの目的は何だ? お前は何がしたい?」
「洗脳が効いてないのか? 私は何を間違えた? ……、予定が変わった。長庚、はてな、準備をしろ」
「全部間違えてるんだよ。それより質問に答えてよ、無視されると悲しいじゃないか」
「へっ余裕そうだな。まぁいい、教えてやる。神樹が姿を消したというのは聞いたことがあるだろう。消滅したわけじゃあない、隠されたんだ。何者かの手によってな。つまり神樹はどこかでまだ生きている。ファンタシアは神樹を見つけ出し、引っ張り上げるための装置だ。そして私にはファンタシアが正常に作動するよう監視する役目がある。どうだ満足か?」
「サラリーマンみたいだな。それで、今の話と俺が母殺しの大罪人として処刑されるのと、どう関係があるんだ?」
「関係? あぁ、ないさ。サラリーマンは忙しいのだよ、マルチタスクをこなさなきゃいかん。お前を始末するのも仕事、小寺優香を捕まえて儀式の続きをさせるのも仕事、用済みになったら彼女を始末する、これも仕事。分かっただろう、私は忙しいのだ、だからさっさと死んでくれ」
「つまらない、野望というものがまるでないじゃないか」いいや俺もそうだ、俺もつまらない。何のためにゲキドクになった? 目的がないから中途半端なのだ。何もかも中途半端だったのだ。
「野望? へっへっ、大人は野望を殺して生きてくもんだ。ガキの頃に抱いていた「熱」は死んだ。それは神が死ぬことよりも重大なことだが、それにも関わらず皆、見て見ぬふりをする。私も、そしてお前も、生きながら死んでいる。私たちは墓標の代理だ。墓に脚がついて歩き回っているようなものだ」
「それでも俺たちは心のどこかで〈墓荒らし〉を望む。変わりたいと願う者は毒にも触れる。俺たちは圧倒的に受動的で何をするにも勇気より先に臆病が顔を覗かせる。だが差し伸べられた手を取るのは自分自身だ」
俺は何になりたい、何がしたい。
「俺は瓶の中のラットだ。馬鹿で、無力で、一人では何もできない弱味噌だ。だがそいつが神樹を伐採してみろ、傑作だ」
「神樹を伐採だと!? お前にそんなことできるはずがないだろ」
「できないね、ひとりだったら。音を立てずにバベルズを袈裟斬りにするのだって、ひとりだったらできなかった」
ロマン・ノワールが振り返るとそこには袈裟斬りにされたバベルズ。
「おいはてな、これは一体どういうことだ!?」
だがそこには、スイカ割りはてなちゃん。
「おい長庚、エンドロール!」
「無理です。ストーリーが更新されました」
「おいおいどういうことだ!? シナリオと違うぞ!」
動揺するロマン・ノワール、それとは対照的に長庚は──まるでそうなることを知っていたかのように──落ち着いていた。ひとり、つぶやく。「今度は上手くいきましたね、姉上」
空が青く澄み渡り、陽の光が全てを優しく包み込む。
ロマン・ノワールの肉体が左右に枝分かれしてドスンと音を立てて倒れた。
彼を背後から斬った者、それは。
「おかえり、西羅さん!」
「デコポン、ただいま!」
──第10話「晩年」終




