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これが私の生きる道?!  作者: 今井 純志
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第六章 全国ネット! 初めての漫才!! ⑷

「で、何をやったん!?盗聴?電波妨害か?いずれにしてもあんさんの趣味の範囲んやろ?」

 静香は予想のつく範囲内を取り上げた。

 だが角田は首を横に振った。

「違いますよ。それなら見つかってます。瑠伊さんがこの寮に入った日に見つかって、改造したトランジスターラジオを破壊されたばかりですから」

 犯罪意識が限りなくゼロに近い日常会話をする。

 それを平然と相槌を打っている静香にも問題があるが。

「ならコソコソして入ってくるのはなんでや?」

「瑠伊さんと相沢君の事です」

 角田は言い切った。

「昨日の記者会見には一切触れていない事ですけどね、この世界というのは噂が大好きでね... ...」

 遠回しに話す角田に苛立つのが静香である。

「結局、どう言いたいん!?」

 未だにひどい二日酔いの静香の気分を損ねてしまったのだ。喧嘩を売るような視線を角田に向けた。

「早い話、あの二人が恋人じゃないかという噂が浮かび上がっているんです」

 その視線を上手くかわして、とんでもない話を持ち掛けたのだ。

 角田は真剣だった。

 おそらくマネージャーとして一番、気の張り詰めた瞬間であろう。

 だが、そんな野暮な思惑は一掃された。

「そりゃ、デマや」

 静香の速答で。

「デマ?... ...ですか!?」

「そ。あの二人に関しては、そんな浮いた話は出でこーへん。確かに漫才コンビに誘ったんは燃えるツッコミやけどな、考えてみ、受験生が簡単に首を縦に振らないのはあんさんかてよう知ってるやろ?今回の件にしたっても受験生からにすれば渋々仕方無しにやるんやで」 

 角田は唸った。

 今更聞かなくても分かっていた事を見落としていただけに静香の当たり前すぎる説明に反論はおろか、思わず突っ込みたくなる台詞さえ見つからなかった。

「それにや、マネージャー。今回のがきっかけでトントンと仕事のチャンスが見えたとしても、受験生がすんなりと首を振るかということや」

「それを言われてみれば... ...」

「だろ?次は断るで。今回のはウチとコックで成り行きまかせに説得できたけど受験生は頭脳明晰やし、酒もウチと張れる程の酒豪やからな。説得するなら、苦労するで」

「はあ」

 角田は思った。

 酒は関係ないのでは?

 きっかけを作ったのは社長では?

 二つの疑問が渦巻いた。

「なーんで、あんな騒動になったかは知らんけどな、最後に納得させたモンの勝ちや」

 静香は言い切った。

 角田の疑問も意味もない。

 実にすっきりとしていた。

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