第五章 現役女子高生、マスコミ登場!? ⑺
同年代でも完全にマスターしている美歌はケーキをフォークで口に運び、
「角田さん、瑠伊さんと圭介のマネージャーを社長から頼まれてるわ、おそらく」
愉快そうに困り果てている角田の顔を思い浮べていた。
これも見事に当たっていたりする。
「ふーん、そんなもの」
「そんなものよ。社長も何故か角田さんを頼ってるみたいだから」
悠々としのぶに説明してコーヒーを飲み干した。
しのぶもコーヒーを飲んだ。
「となると瑠伊センパイ、相当怒ったでしょうね〜」
「そーね。篠原さん、勉強家だから」
しのぶの台詞も見事に当たっていたりする。
しのぶと美歌は想像した時点で震え上がっていたがくるみの天然ボケで思考が止まった。
カラン、カラン... ...。
新たなお客が入ってきた。
くるみは立ち上がって出迎えたが、その声は跳ね上がった。
「まあー、二人ともいらっしゃい」
テンションがのんびりとしているくるみにしては普通のレベルのテンションの高さにしのぶと美歌は、その客の顔を見た。
二人は言葉を失った。
「ちょうど今さっきまで、しのぶちゃんと美歌ちゃんと三人で話してたのよ。篠原さんに奈々子ちゃん」
二人はくるみに案内された席に座った。
座った位置はくるみが一人で座っていた位置である。
しのぶと美歌が注目した人物は一人であった。
青ざめた奈々子でなく危険度百パーセントの瑠伊である。
声をかけたら睨まれそうで恐い。
今や百獣の王のライオンでさえ、ただの子猫になるほどの形相である。
そんな瑠伊の声をかけたくるみにも二人は一種の尊敬をした。
尊敬されたくるみは奈々子と瑠伊にメニューを見せる。
奈々子は、
「... ...じゃあ、ホットミルクにチーズケーキ」
オーダーをした。
瑠伊もパタンとメニューを閉じる。
四人は注目した。
四人とも考えていることは同じである。
最悪な日にやる、ストレス解消の方法の一つを。
「ホットコーヒー。砂糖とミルクはいらないので」
「はい」
くるみは静香以外の人物で珍しく、すぐに反応を示した。
瑠伊はふぅと息を吐くと、
「ケーキはメニューに書いてるの全部持ってきてっ!!」
くるみに睨み付けた。
「はい」
くるみは嬉しい悲鳴をあげた。
同時に四人の予想も当たった。
おそらく人類最古から伝わる由緒正しいストレス解消法の一つ、ヤケ食いというストレス解消法であった。




