表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

SS ―家庭の端で

作者: 向日雪音

久しぶりに文章書きました。

 時たま文章を綴りたくなる。

〝思い〟が感情を表に出したい時、いや違う。

 正しく感情を振りかざしたくなる時、だと思う。

 私は他人に比べて感情表現が苦手だと、一応は自負している。

 別段それ自体、気にも留めていないのだが、どうしても自覚する瞬間がある。

 それが、他人に感情を振りかざされた時である。

 

 喜怒哀楽、特に〝怒〟の部分。


 怒りは一番野性的な感情の一つだと思うが故、素の部分が明らかに露呈する。当人が何を思うか、どうして欲しいかという率直な感情。

 普段、野性から離れて生きている私達にとって反対に位置する情動は、相手を畏怖させ抑制させる作用があれば、逆も然り存在する。

 私にとって、他人の怒りとは逆に位置する感情が発露するのだと思う。

 だから今、こうして文章を綴っているのだとも思えてしまう。

 思うだけ?

 そう、思うだけ。

 抑圧され続けた感情に、無理矢理作った情の仮面が対応し切れる訳もなく、人として抱く感想が遅れてくる私にとって、咄嗟に向けられる情動はあまりにも奔流なのだから。

 だから〝思う〟のだ。

 そして、綴るのだ。

〝思った〟感情を文章にして、後から見直す為に。


「はぁ」


 溜め息が零れる。

 言い返すことはしない自分にもそうであるし、当事者は言い返すと反論だけは得意であるから、反意を見せる気もしない。

 今もそうだ、空気は悪い。

 もうじき梅雨の時期だと言うのに、その数倍は湿っぽい空気は滞留を続け、誰も圧政者に放つ言の葉は見つからない。

 見つけたとして、では何になるのであろう?

 免罪符が欲しいのか、そうではない。

 円滑なコミュニケーションが行えるようになるのか、それも違う。

 どれも違うが故に、ある意味全てが正解でもあるのだが、今回は……。


「そっとしておくが吉」


 少女は嗤った。

 自室の扉を隔てて向こう側。

 薄っぺらな隔絶の先、一人紙にこれを綴る。

 鬼が住むか蛇が住むか、人間は心底これに尽きる。

 

                  

                     ――とある夏柑の戯言

 




これと言ったあとがきもないのですが、

一つ言いたいのは…。

感情は人を振り回すなぁと改めて感じました。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ