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転職先は「しょく」の異世界  作者: 華虎シュン
第1章 ここは「しょくの異世界」?
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第5話 古代魔法?

「古代魔法って何ですか?」

「それよりも前にまず話したいことがある。では、セイラ君、君の魔法属性はなにかな?」

「魔法属性?よくわからないです。」

「そんなことも知らずに魔法を使うことができていたのか?それならプリムちゃん、君の魔法属性は何かな?」

「だから、ちゃん付けするなー!私は水と光と闇よ。」

「光と闇の両方を持っているとは珍しいな。そうだ、君がセイラ君に魔法属性について説明したらどうかな?」

「え、私、まあ、いいけど。」


 水に光に闇か。本当にゲームの世界のようだな。


「まず、魔法の属性には全部で10個あるのよ」


 あれ、十個?僕がわかるとしたら6個だけだけど。


「その中に火、水、風、土、光、闇の六個の属性ってある?」

「もちろんあるわよ。そこは知ってるのね。」


 僕が知ってる6属性はあるのか。それなら残りの4個は何だ?


「後の4個は何?」

「あとは、雷、命、毒、それとどこにも属さない無属性の4個よ。それよりも星羅、さっき寝ているときに無に基...って言ってなかった?」

「わからないな~。あ、でも、プリムと会う前なら、無に基づいてとか言って、自分に魔法をかけていたかもしれない。かもしれないってのは、自分で呪文を知ってるわけじゃなくて、頭の中にその呪文が聞こえてきて、それを半分無意識のうちに唱えてたからだけど。」

「それだ!これで本当に確証がつく。」


 セレン先生がまた大きな声で言ってきた。

 だからそれ、結構驚くんだけど。


「プリム君の話に付け加えると、魔法の属性を持たない人も多くて、一番多いのは、水、火、風、土かな。その次の属性を持ちやすいのは光と闇で、これを二つとも持ってるプリム君は結構珍しい。そして最後に、雷、命、毒のこの三属性が一番持っている人が少ない。ちなみに、無属性は、魔法属性をさっきの9個のうち、どれか一つでも持っている人であれば必ず持ってる。」

「はあ」


 雷、命、毒ってのはよくわからないな。どれも僕が知ってる限りだとどこかの属性に含まれているような気がする。

 それにしても、これも色がたくさんあるということなのだろうか。「しょく」なんだから。


「で、雷、命、毒は原始魔法と呼ばれているもの。君が初めに行った六つの属性しかなかったときに、光の闇魔法の合成からの派生、光からの派生、そして闇からの派生となっているそうだ。これは今から約3万年も前の話なんだがね。そして今から約1万5000年前にさっき私が言っていた古代魔法というのが栄えていた。この時点では9個の属性のほかに、無属性も加えられていた。そして、今の現代魔法につながる。」

「そこからなんで僕が古代魔法の使い手ということになるんですか。」

「実は私は研究もしてるのだよ。古代魔法はすべて何とかの基で始まるのよ。今と比べれば呪文が長いわね。で、最近新たな発見をしたのよ。まだ話してなかったけど、無属性魔法のうち、常時発動魔法というのをそれぞれ一つずつ持ってるのよ。プリム君は何かな?」


 今度は君をつけてやったぞという感じで先生が質問してる。


「君、それもちょっと。私の常時発動魔法ね。それは飛躍力向上よ。」

「それがあるから、僕と初めて会ったときにあんな高いところから落ちて僕の上に落ちてきたのか。」

「その時のことはもう忘れて!」


 あれれ、怒っちゃったかな?


「でだ、君がさっき言ってた、頭の中に呪文が聞こえてくるというやつ。そのような魔法が古代の無属性魔法にあるってことを最近やっと解読することができたんだ。」


 この不思議な現象って魔法だったんだ。


「その何ですか、頭の中に聞こえてくる魔法ってのは?」

「簡単に説明すると、自分が使いたいと思った魔法の呪文が思い出さなくても使えるということだ。それにその魔法が存在していれば、その魔法の呪文がわかるというものらしい。」

「すごいですね。それで僕がそれを使っていると。」

「そうだ、しかも常時発動なのだから、その魔法の呪文を唱えなくてもすぐに魔法が使えるというわけ、魔力量が多ければ、最強といえるような魔法だね。」


 最強...僕がそんな魔法を使えるのか?


「まあ、たくさんの属性が使える人でなければあまり関係がないかもしれないけどね。それで、その魔法を常時で使えた人はいないんだって。その魔法を使えた人は古代魔法が栄えていた時に9人しかいなかったらしけど。それがこの時代にあらわれるとは驚きだな。君はその子孫かもしれないぞ。」

「そうなのかな?」


 曖昧な返事になった。だって僕はこの世界の住人ではなかったのだからそんなことがあり得るはずがない。


「確か二人ともギルドに冒険者登録をしに行くところだったのだろう。確かこの町のギルドにはとても貴重な古代魔法の属性を調べることのできる魔術遺産イニシエートがあったはず。そこでギルド登録のとき調べてみるとよい。」

「それよりも、結局なんで僕は気絶することになったんですか?」

「ああ、そうだった。それはね、古代魔法と現代魔法は相性が良くないから、現代魔法による魔術解除魔法だと、完全に君の古代魔法をかき消すことができなかったの。つまり、君はかなりのスピードで魔力を奪われながら君が自分にかけたという魔術を保ち、最終的に魔力切れを起こしたってわけさ。」

「そういうことだったんですね。わかりました。じゃあこれからギルドに向かいます。」

「そうと決まれば早くギルドのとこまで行くわよ。もう6時だから早くしないとあたりが暗くなっちゃう。」

「暗いところが怖いのか」

「そ、そんなことないわよ。」


 顔が少しひきつっちゃってるよ。プリム


「じゃあ、早くいこうか。セレン先生、ありがとうございました。」

「ありがとうございました。」


 二人で、セレン先生いや、博士にお礼を言って建物を出ていった。

 外から見るとこの建物って結構大きいな。


 二人でギルドに向かって歩き始めた。いや、僕はプリムについて言っているようなものだが。

 だって道知らないもんな。気絶してたらしいし。




 ドンッ ドンッ ドンッ


 いてて、また倒れたよ。今度は誰かにぶつかられたか?

 待てよ、今3回音がしたよな。僕には1回しかぶつからなかったけど。


 眼を開けてみる。そこにはフードを被った誰かがいた。


「待てーお前ら―」


 どこからか男の声が聞こえる。この人たちを追いかけてるのか。

 ちょっと待った、今お前らって言ってたよな。一人じゃないのか?


「星羅、あれ!」


 プリムがどこかを指して叫んでいる。

 ああ、また何かに巻き込まれたのか...

 それにしてもまた柔らかいものを触っているような...

 え、女の子!というか「しょく」って触るも本当に入ってるの。

 この世界はいったい何なんだ!

 プリムもなんか怖い顔してるし!

新たな登場人物の予感です。

しかも...3人!

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